刑務所内で懲役刑の者達は必ず作業を行わなければならない。
刑務所内作業は各施設により多少の違いがある。
必ずあるのが炊場(厨房)、洗濯工場、内装工場、図書工場、経理工場。
どこの工場がエリートだのって話はあるが、受刑者同士エリートもなにもない。笑。
ただ、受刑者の経歴によって多少配役先は違ってはくる。
大卒の者が一般工場より経理工場等に配役されることは多くある。
ムショにも学歴は多少影響する。
刑務所での作業には等工と呼ばれるランクがある。
最初は皆10等工からスタート、最上位が1等工。
ちなみに10等工の作業報奨金(給与)は時給6円程度、1等工で50円程度と思って間違いない。
刑務作業は土日祝日、盆正月休みと娑婆の上場企業並に好待遇。笑。
作業時間は入浴等の関係で実質平均6時間程度。
10等工の初任給は月給600円前後。
等工は本人次第、工場次第(炊場等は上がるスピードが速い)であがる。
それらは全て工場担当のオヤジが決める。
1年も過ごせば6等工くらいにはあがる。
6等工で時給25円程度。
工場によっては機械等を使用するケースもあり、その場合は危険手当等がつく。
1等工で危険手当等が全てつけば月額1万を超えることもある。
それでも月1万円。
平均は3000円程度。
私が3年過ごした頃には2等工まであがり月額8000円程度だった記憶がある。
もちろん懲罰等を受ければ10等工からやり直しとなる。
作業報奨金で自弁購入(生活必需品等)を購入することもできる。
3年程度報奨金を使わずに出所した場合、出所時に受け取る報奨金は15万程度。
ただどうしても皆購入品等もあり、全く使わないといったことはないので出所時の所持金は微々たるものとなる。
高齢受刑者達がわずか数万円の所持金で出所し、住む場所も仕事もなければムショに戻るといったことは元受刑者の立場からすると仕方ないことなのかと思ってしまう。