昨日テレビで、仙谷由人行政刷新担当大臣が、公益法人について、必要か、いらないかを、来年3月までに行政刷新会議で精査するといいました。


「なくなって、国民や企業は困るのか、喜ぶのか。廃止が相当出てくるのでないか」

公益法人、特殊法人、独立法人への運営交付金、補助金は12兆円、天下りは25,000人になるそうです。ここのムダをなくし、天下りをなくすのが狙いです。「×」と判定されたところには交付金や補助金は行かないので廃止になってしまう。


私は4~5年ぐらい前に社団法人を閉鎖したことがあり、こういう話には特別な関心があります。閉鎖の理由は時代が変り用済みになったのと、企業からの会費が集まりずらくなってきたからです。そのときの経験から閉鎖手続きははおおそれたことでなく簡単です。


公益法人に○、×をつけるのは公益法人改革でさんざんやってきたので、すぐにでも出来ることです。×には来年の予算をつけないために、12月まで判定しなくてはならず、実際の期限は12月です。


自民党時代にさんざん精査してるので、あとは民主党の視点、生活第一だとか、バックグランドに労働組合がいるのでそこと利害がぶつからないかなど、民主党の網を通せば正否はできるでしょう。


時代の流れは、古い公益法人が減り、新しい公益法人(市民社会をつくる非営利法人です)が増えることですが、まずは減ることから始まるのです。


公益法人は虎ノ門近辺に事務所が多く(管轄官庁が近くに立地するよう指導してます)、あの辺りのビルは空いてしまうので大変ですが、一時のことでしょう。


人員のリストラについては、やっかいなことですが、天下りの半分をリストラすると12,000人ぐらいですが、企業なら大企業ではこのくらいのリストラはめずらいしいことでなく、大騒ぎすることではありません。


前原国土交通大臣は仙谷大臣に、公益法人のプロパーの再就職、転職を助ける組織をつくる必要があると言ってましたが、こんなことも必要になります。


民主党は国民の高い支持率を力にして、天下りだけの公益法人や用済みのものをスクラップにして欲しいと願います。

前回、エイモリー・ロビンズを話題にしたがその続き。


「風力発電はは石炭火力を追い抜く」


日本にはこんな認識はないが、アメリカにはある。テレビの画面にはテキサスの農家が出てきて、とうもろこし畑を風力に貸しているケースがでてきたが、貸し賃が入るので農家の経営は安定すると農家が話してる画面があった。


風力発電は関係者の利益になるので投資が進んでいる。その結果、発電量で石炭火力を抜くのが見通せるところまできた。


「理念によらない、一番安いかもうかるかの結果、省エネは利益になると人びとが気づいた」


利益になるから自然エネルギー投資が進むという話をロビンズはくどいくらいに何回もくりかえしていた。


鳩山首相が地球温暖化効果ガスを25%削減すると表明したら、財界から労働組合までコストアップになると合唱のように皆さけんだ。


日本はまだそんな状態である。25%減に挑戦すればそれは利益になりますよとロビンスなら言っただろうと思う。


社会がカネが儲かるという常識にはまだなってない。


「日本の技術は世界一、資源(太陽光や風力など)も豊富、でも自然エネルギーは進んでない」


自然エネルギーで日本はどうですかと問われロビンズが言ったのがこれである。電力という独占既得権益がまだがんばってるので進んでないというようなことを言った。


日本にもエイモリー・ロビンズのような人材が欲しい。

この間、この人物のインタビューをNHKハイビジョンでやってましたがなかなかのものでした。情熱的に思想を説くのでなく、自然エネルギーの実績を静かに語る姿がよかった。自信満々、理論物理学でなく実験物理学を学んだ姿勢が出ていたように思いました。


番組での紹介は、オバマのグリーン・ニューディール政策の論拠つくった人で、ハーバード大とオックスフォード大で実験物理を学んだ(オックスフォードでは博士論文を自然エネルギーで書くといったところ、担当教授はダメと認められず、そんならとオックスフォードを辞めた話をしてました)、タイム誌は未来をつくる100人に選び、「時代は33年たってロビンズに追いついてきた」と絶賛してます。


「ソフト・エネルギー・パス」を1977年、30才のときに書き、現在はロッキーマウンテン研究所の所長、82年に設立、80人、です。33年先に進んでいたというのはこの本のことでしょう。


グリーン革命は起業家が成し遂げますが、分野が分野だけに社会起業家も参加できると思っており、ロビンズの話を聞いたのです。


なるほど、そうなのかというのはこんなことです。


・軍の省エネ技術開発が民に波及する
ロビンズは軍の顧問をしてますが、グリーン革命を起こす技術開発は、ここでも軍需です。番組ではイラクの兵舎が出てきて、断熱材の開発で冷房がほとんどいらない建物が紹介されてました。


インターネットやITも軍需が先に進み、それが民に伝播しましたが、グリーンエネルギーも同じです。


・電力の7割はビルが使っている
グリーン革命というと省エネビルが出てきますが、今の省エネは工場でなくビルなんです。これは日本にはない感覚で新鮮です。


ニューヨークではビルの省エネ規制があるので、グリーン革命は進んでます。東京もそんなことになるのでは。


・プラグイン・ハイブリット車
ロビンズが開発している「IDEA」がそれです。開発主体はブライト・オートモーティブ、GMの開発者が引き抜かれてやっており、グーグルも参加してます。2011年宅急便の集配車として販売、リッター45キロと燃費効率は抜群です。


・スマートグリット
双方向の高圧送電線網。太陽光や風力で発電した電気を電気自動車の蓄電池に溜め(住宅の2日分が溜まるそうです)、電力不足になるとこの電池から送電線に逆に送ります。


コロラドのボールダーで5万世帯の実験をGEとグーグルとともにロビンズがやってます。


このアイディア(車輪のあるバッテリー)はロビンズが91年に思いつき開発をやってましたが、実用化の時代に入ったのです。この実験はアメリカの各地で始まっている話を聞きます。


日本の経済産業省は、ニューメキシコで日本企業を集めスマート・グリットの技術開発をやるそうですが、日本でやればいいのにと思います。


アメリカにはこういうことをやるのにいい雰囲気があるんでしょう。技術開発をアメリカでやるなんて変なことですが

前々回、グラミン銀行で行われた今夏のインターンシップの4割はフランス人で、フランスでは社会起業家がもりあがってる話をしたが、今回もフランスである。


先週土曜日の午後、NHK・BS2で「チェンジメーカー」を再放映していた。一人30分、7回分の番組をまとめて3時間半放映だった。NHKは社会起業家に熱が入っている。


7人のなかで、フランスの「パラン・パルミ」が圧倒的な内容だった。


半里親になる事業で、番組では20代後半の独身の女性が、アフリカ系の男の子を土日預かり(母親が働きに行ってるため)、科学博物館へつれてゆく話があった。里親と一緒にすごし人間関係のつくリ方を学習する。この子も家に引きこもっていた。


90年にカトリーヌ・パルミ(現在中年の女性)がはじめた事業である。20年近くたち、4000人もの支援者、里親と寄付者、がいる。


事業の財源は里親希望者から年5000円徴収し、あとは国の補助金と寄付金で事業を継続している。


カトリーヌ自身、子供のとき母方の親戚に預けられ、叔父さんから父親代わりをやってもらってすごした。この経験から親のいない子供に親代わりになってくれる人がいると、新しい人間関係を築くことができる、豊かな心が育つことを発見しこの事業を始めた。


彼女が見たものは、NGOが途上国で子供を支援しているが、フランス国内にも同じ問題がある、どうして支援しないのか、私がやってあげようだった。


普通の家庭のない子供を、社会中でめんどうをみて、非行に走ったり、引きこもったりするのを防ぐ。


事業の当初は世間はこの事業に無関心だったが、彼女自身が広告塔になる決心をし、数冊の本を書き、いろんな集会で話すようにした。彼女は本来引っ込みじあんで地味な性格、人前で話すのが苦手だったが、まわりから社会へ出て自分の事業を訴えることをさかんに奨められた。


意を決しやってみたら、現場の体験から発想した事業には生命力があり人をひきつけた。自ら広告塔になる決意はイギリスでもすすめられている。ビジネスプランを社会に訴えることが必要である。


09年、レジオン・ド・ヌール勲章を授賞したが、授賞式の様子が映っており、彼女の晴がましい顔があった。イギリスでも社会起業家がナイトを授賞することがあるが、こうしたことは日本にはない。


ソーシャル・イノベーションを起こした人を国家が表彰するという発想がないのだ。これではいけません。

民主党の政策には財源がないというのが評判ですが、前原誠司さんがテレビで、「財源がないなんてありえない」と卒直な意見を述べてました。


「予算ではマニュフェストにある政策が第一順位、ここから予算をつけるので財源が足りなくなるはずはない、これに劣後する政策では財源不足になるかもしれないが。。。」


財源不足という批判について、民主党の議員はああだ、こうだと反論してますが、説明は説得力不足です。こういう説明の仕方は前原さんが始めてで、財源アリの最も明快な論です。さすが前原さん、なるほどと感心しました。


「生活第一」は民主党の標語で、これに劣後し財源不足になる所については前原さんは言及してませんが、農業団体、建設業団体、天下り公益法人への事業費や補助金、ダム、道路。。。自民党の基盤になっていたところだろうと思います。


民主党にも古い利権につながってる議員はいるので造反するかも、カットできるかどうか、12月にはわかることです。


予算がつかないので事業を止める所がたくさん出てくるでしょうが、なくても社会は困らないものが多いのだろうと想像します。


税金を使う仕組みのところはもう事業が出来ませんが、続けて事業をやりたいならやり方のイノベーションが起こる場所ですので、創造的破壊をやればいいんです。


こういう所からは社会起業の事業モデルが出てきそうな感じがします。そうなればいいんですが面白いことになります

昨日、早稲田大学の三好大助さんに会い、バングラディシュのグラミン銀行でやったインターンシップの話を聞いた。三好さんはグローバル・チェンジメーカーズ・プログラムのチーフ・コーディネーターをやっており、この夏20人の大学生でグラミン銀行へ行ったが、いまどき元気のいい珍しい話で、日本からそんな大学生が出てきたのかと感心した。


話の中で面白いと思ったのが世界から集まってきた大学生(グラミンにそんなプログラムがあるらしい)のうち4割はフランス人で突出して多く、異様に感じられたという話だった。


なぜフランス人が多いのか、二つのことを想起した。


まず「未来を変える80人」(06年、日経BP社、80日間世界一周をもじった題名)、これはパリの商業学校を出てフランスの多国籍企業に就職した若者が、1年半の勤務のあと03年から1年以上もかけて世界の社会起業家を訪ね歩いた話しである。


グラミンのユヌスの自伝を読み触発されてそんな旅に出たが、旅に出る準備段階から多くの人の協力があり、パリでは2000年代のはじめから社会起業家への関心が若者の間でずいぶん高くなっていたことがわかる。


それから5年以上たってるので、相当もりあがってるだろう。


想起したもう一つはグラミン・ダノンである。ダノンはフランスの多国籍の食品企業、ミネラルウォーターのエビアン、ヴォルヴィックで有名である。


グラミン・ダノンはヨーグルトの製造と販売をしている合弁会社である。


05年、欧州にいたユヌスはダノンの会長に昼食に招かれ、ダノンのビジネスのヒントを教えて欲しいと頼まれたので、それなら一緒にソーシャル・ビジネスをやりましょうと提案、栄養価の高いヨーグルトをバングラディシュの子供に食べさせるのと、製造と販売部門で雇用をつくるのが狙いである。


07年に工場がオープンしたとき、テープカットにサッカーのジタンが出席し、日本でも報道されたことがある。社会貢献に定評のある会社であるが、やることが派手で見えやすい。


こんなことがあるのでダノンにはインターンシップの学生を送りこむプログラムがあるのかなと思ったのである。


ユヌスはときどき東京にもくるが、ダノンみたいに会社に招きアドバイスを求めてみたらいいのに、いい話が成就するのにと思う。


三好さんにグラミンが日本から欲しいものは何か聞くと技術だという。ソーラーパネル、携帯電話だが、欲しいのは製薬、医療資材、小売、ホテルなどソフトな技術だと思う。女性が働ける仕事なんでは。


どこかやってみては。

大前研一さんの最新のニュースレターでこれを話題にしてます。テレビや新聞は見過ごしてますが、小沢さんがやりそうなことでこれを話題にしたことに感心しました。


今日の毎日新聞一面トップ記事は「農協深まる憂うつ、今さら、民主に乗り換えても...」でした。農協の族議員が落選し、小沢さんが政権を取ったことで、こまった、こまったと途方にくれている様子を記事のしてます。


民主党はマニュフェストで米国との自由貿易協定(FTA)締結を当初掲げてましたが、農業関係者からの反対に驚き、「交渉を促進」に修正しました。


FTA締結は小沢さんの持論です。選挙の直前、農協の反対にたいし「農協、相手にする必要ない」といったそうですが、小沢さんが幹事長になって農協はふうぜんのともし火になってきました。


農協は農産物販売、農業資財取り扱いなどで7兆円の売上げをあげているそうですが、民主党がマニフェストに書いている戸別所得補償(生産原価と販売価格の差額を補償)は農協を経由しないで直接農家に支払われる補助金で、これから農協をバイパスして取引が進みます。


大前さんは、それでいいんだ、農協の在来のビジネスモデルが壊れ新しいモデルができることに期待してますが、郵政民営化で村の郵便局がなくなり、市町村合併で村がなくなっているので、農村に残っているネットワークは活用できるでしょう、どんな新しいビジネスモデルを農協がつくるかが焦点です。


農業は、安全な農産物を増やす、自給率を上げる、雇用の場として大切、自給自足など、古く消え去るものから蘇り、重要な産業になりつつあります。


粗雑な産業から精密なソフト産業になるのがこれからの農業です。


こんなわけで新しい農協のイメージをつくる必要がありますが、私は社会起業モデルでデザインしたらいいのにと思ってます。農業は社会起業の一大分野なんですから。

MIT経済学部のアジビット・バネルジー教授はアメリカの社会セクターの人材についてこういっている。


「社会セクターは、常に才能不足に悩まされ、民間に加わることができなかったために社会セクターにやってきた人びとの手にまかされてることが多い」


「そこへビルゲイツが現れた。彼は十分な資金とアイディアをもち、政府がアイディアを真剣に考えるようしむけた。大規模な組織を運営し、社員に仕事を楽しいと思わせる方法を知っている。ビルゲイツのような人びとが大勢出てくることを望んでいる」


「結核の治療は薬を飲めば治るが飲み続けない、そこで監視する人物をつけるDOTSという方法をWHOが開発したが、監視するはずの看護師の三分の一は欠勤している。そこでMITの学生グループにこの解決案を提示させたところ、新DOTSと呼ばれる案を持ってきた。結核薬に無害の試薬を入れ尿中の試薬を検査し、試薬があるとポイントを与える案だった。政府はこんな考えができない、だから外部から才能を投入する必要があると確信している」


ビルゲイツの創造的資本主義の擁護論である。


アメリカでも政府部門の人材の品質が悪いようだが、事情は日本でも同じである。


一流大学出身者が社会セクターへ行くのは日本の方が多いが、斬新なアイディアを嫌い、起業家精神が欠けており、革新的でなく、社会問題を解く気概がない点では日本でも同様である。


そこで民間の知恵でソーシャル・イノベーションを起こそうとする。社会の思潮がこうなので社会起業家が活躍する。これが今のアメリカである。

企業が規模拡大するとき、レギュラーチェーン、ボランタリーチェーン、買収、持ち株会社など、さまざまなやり方があります。


非営利法人も同じです。社会問題の解決を待ち望んでいる人がいるのですから、NPOのほうが収益事業よりも一刻も早く広がって欲しいとも言えます。


NPOの人はマイペース、わが道を行くとスローペースの気風があるように思いますが、この悪しき文化は変えなくてはいけません。


ティーチ・フォー・アメリカ(低所得者が住んでいる公立小学校へ一流大学の卒業生を2年間送る事業、教員の質が向上し著しい教育効果を上げている)をつくったウェンディ・コップの自伝に、初期の段階にニューヨークの投資銀行が余っているオフィススペースを提供し、ここに大きな本部をつくり、ここから指令して全米展開する話が出てきます。


目から鱗の優れたビジネスモデルなら大企業からの支援は得やすく、事業の初期の段階で有力企業の支援があると事業の拡大は加速します。


ルーム・トゥ・リード(アジアで小学校の図書館をつくる事業)をつくったジョン・ウッドは、前身がマイクロソフトの幹部だったのでインターネットの使い方に長けており、ウッドが友人にメールを書いて余っている本を送ってくれないかと頼むと、友人から数十人の友人の友人に転送されて、あっというまに依頼事項が広がっていった話をかいてます。


今やインターネットを上手に使うと事業の拡大は加速します。


このようにNPOでもスケールアウト(違うNPOが違う地域で事業を立ち上げるので、アップでなくアウトという)策はさまざまで、特効薬はないが策はいろいろあります。

この中で日本に欠けてるのが左の社会起業家と右の寄付者や投資家の間をつなく中間組織の存在です。


前回、日曜日に慶応大学であった「スケールを求める社会起業家たち」のフォーラムの話をしましたが、そこでボストンにあるコンサルファーム rootcause.org のシニアコンサルタントがスケールアウト策について話しました。これが中間組織の重要性についてで、非営利法人世界特有の話しでした。


社会問題を解決するアイディアがあり、それを事業化するビジネスモデルを開発した社会起業家がおり、一方、ソーシャルイノベーションに投資して社会を変えたいと望んでいる人たちがいます。


ルートコーズはこの双方を結びつけ、社会起業モデルのスケールアウトをやる、04年に Andrew Wolk がボストンではじめた、彼は2000年ころからボストンの大学でソーシャル・アントレプレナーシップを教えていたが、社会へのインパクトを増すためにコンサル会社をつくったのです。


ルートコーズのホームページはここ

それから5年、4500のNPO、企業、財団、大学と政府のリーダーををネットワークして、2200万ドルを投資し、250人のプロフェッショナルのスキルド・ボランティアと契約しており、NPOのスケールアウトの先端にいます。


社会起業家とそこへ投資したい投資家がたくさんいないと成り立たないNPOですが、こういう中間組織があると、潜在していた社会起業家や投資家が社会の表に浮き上がってくることだってあります。


日本だってもう成り立つのではないか、まだない職業を作る挑戦、おすすめです。

日米社会イノベーターフォーラム09「スケールを求める社会起業家たち」が昨日の午後、三田の慶応大学であったので行ってみました。


フォーラム会場一杯の参加者(100数十名)がおり、社会起業のスケールアウト策(事業を他の地域に広げること)に関心がある人がこんなにもいるのかと思いました。


スケールアウト策について、アメリカから参加した「ルートコーズ」のシニアコンサルタントから話がありましたが、これが決定版というようなものはなく、地味な当たり前のもので、そういう点では収益事業の拡大策と大差はなく特別なものではないというのが聞いた感想でした。


これについては別の回で取り上げますが、このフォーラムで面白いと思ったのは、ケースセッションに登場した「ルーム・トゥ・リード」の東京シャプター共同代表の話でした。


ルーム・トゥ・リードはジョン・ウッドが書いた「マイクロソフトでは出会えなかった転職」で日本でも高名となり、資金集めだけの東京チャプター(東京支部)ができ、多額の資金を集めています。


ジョン・ウッドの事業はこの本で世界中に知られるようになり、金が集まるようになったそうです。スケールアウトをするには本を書けとなります。


寄付文化がなく、寄付税制も不十分な日本でよくここまで集めてるな(資金集めパーティをやると数千万円が集まる)と感心していましたので、当事者の話は興味あるものでした。


前出の本は英語で06年に出版されたが(日本語の翻訳は07年に出版される)、これを読んだアメリカンスクールの先生が東京チャプターをつくろうと動き始めたのが始まりだそうです。


サポーターはすでに500人(資金集めの事務をやる人、全てボランティアです、と寄付をする人でしょう)で、サポートする動機はこうです。
「スキルを提供する場ができた」(何かのプロだ)
「やるべきことが探せる自由度」(押し付けがきらい)
「生きがい、役に立っている満足感」「精神的満足感」(満足感を求めるぜいたくな人)


サポーターのイメージは外資系に勤めてる中年で、サポート動機の反対側が日常の仕事で、満足できずいやな「正」(生活費を稼ぐ仕事)があり、それを消す「反」(やりがい)を求めてボランティアが成り立っているのじゃないか、「正」と「反」でバランスをとっていると想像しました。


なるほど、そういう点で今日本はボランティア動機大国なんではと思いました。