オペラ「命をつないでくれた人〜中国残留孤児物語」が三田の慶應義塾大学にて上演されました。

わずか九ヶ月のレッスン、このクラスを受講した学生たちの頑張りに敬服します。

音楽大学の学生ではないのでゼロからのスタート。

課題はたくさんあると思いますが、合唱もアリアも素晴らしい。

 

この物語は、赤ちゃんの時に中国に残された舒明、池田澄江さんの実話を元にしています。

故郷の中国、祖国である日本。

この二つの国の間で翻弄され、日本に帰ってからも苦労を重ねて来られました。

しかし素晴らしいのは、常に前を向き、最善を尽くしてこられたことです。

残留孤児たちのリーダーとなり、

自分たちが日本でどのように生きていけばいいのか、

その道筋を立てながら奔走されてきました。

 

愛する子供を置いて引き上げなければならない生みの母の悲しみ。

自分の子供として育てた子供が、祖国へと帰っていく悲しみ。

 

しかしそこには、深い深い愛があるのでした。

 

歌詞を書きながら、何度も胸がいっぱいになりました。

 

中国残留孤児を知る若い人がいなくなりました。

伝えていかなければならない歴史があり、

人間の生き様があり、深く広い愛があるのです。

 

あと2回、公演があります。

無料でどなたでもお入りになれますので、ぜひお越しください。

 

舒明、池田澄江さんと

 

制作総指揮の古川精一先生と