美術館という空間が好きです。

そこは画家たちのエネルギーで満たされています。

無から有を生み出す創造の苦しみと喜びと、

そのプロセスと、完結した世界観があります。

好きな絵の前でぼーっとして、

ただ眺めている。

その画家に対する知識がなくても、

その絵が好きならそれで十分。

頭で考え始めるとつまらなくなってしまう。

分析は、時に感性の邪魔をします。

私の美術館巡りは、ほとんど散歩。

 

海外の美術館に行くと、小学生くらいの子供たちがグループで説明を聴きながら鑑賞しているのをよく見かけます。

最近読んだある記事に、

「日本の美術教育には体系的な美術史の教育がないために、真の美術鑑賞ができていない」

とありました。

 

なるほど、そういうこともあるかもしれません。

体系的に学ぶことは、大切です。

私のように感覚にばかり頼っていると、

何か、大切なことが抜け落ちているような感があります💦

 

美術館を出たらカフェに入って、

思いついたことをただノートに書く。

それが絵に関係していても、していなくても。

私にとっては、創造意欲をかきたてる場所なのです。

 

 

上野に藤田嗣治展を観に行きました。

大好きな画家です。

理由は、、、いや、ただ好きなのです。

藤田嗣治の生涯を辿るように展示された絵を観ていると、

芸術家の壮絶な心の内に思いを馳せます。

最後に宗教画に行き着く。

 

藤田嗣治が生きた1900年代初頭のパリは、大好きな時代です。

今まで、ぼーっとパリを歩いていましたが、

次回行く時には、藤田が最後に描いたランスの礼拝堂、

そしてアトリエを訪ねたいと思います。

 

藤田嗣治展は東京都美術館で10月8日までです。