日曜日。
長女ウサビッチ(中2)達の特別練習が21時に終わり…。

久しぶりに金曜日から家に戻っていた長男キレネンコ(高3)を、寮まで送れということで連れて行った。

なんでそういう話になったかはわからないが…。

自分
「eスポーツが普及しない理由の一つは、専門性が高すぎることが原因だと思う。
eスポーツに限らず、なにかを普及させたいと思うならば、間口の広さってのが重要になる。
楽しいと思ってもらうためには、何かしらの偶然性ででも熟練者に対抗できる手段があってこそ楽しさを感じるもの。」

キレネンコ
「自分が今作っているゲームは、そういう視点でみると専門性に特化しているってことになるんだろうな。
自分の学校のメンバーのスキルが高すぎて、殆どクリアできないレベルまで難易度を上げてるから普通の人はプレイできないと思う。」

自分
「専門性が必要で上げているのは問題ないけど、普及って目的が少しでもあるのならどこかに計算された偶然性を仕込むべきだろうね。
もちろん上手な人が勝つようにしないといけないのだけど、10回やって1回は素人でも偶然に勝つ可能性があるようなプログラム。
成功体験をさせることが、中毒性を生み出すことにもなる。」

自分
「なにかやりたいことをする場合、そこに《それをやって儲かるか?》という視点は必ず組み込まないといけない。
民間企業だとそれは当然のことだが、なにかの研究員などでもそこに自己満足だけの研究を行なったところで、その結果がなにかしら今後に影響を及ぼすとしても、その研究が結果的にお金になると判断されないと企業などから研究の為の資金ってのは落ちてこない。」
君がただゲームを作るにせよ、そこに常に儲かるかという視点を入れる癖をつけていおかないと、せっかくの発想は埋もれてしまうことになる。」

キレネンコ
「ああ~。なんとなくわかった。」

自分
「ゲームに関して言うと、普及って部分をおろそかにすると儲かるっていうイメージは付いてこない。
普及させるために、一般ユーザーの中に勝つための、もしくは上手になるためのシナリオってのが描けるかとうかが普及の鍵になるのだが、そもそもeスポーツは専門性が高すぎてとっつきにくいというイメージもある。」

キレネンコ
「自分も先日始めてみたんだけど、まず始める前の仲間を5人集めるってところがクリアするのが難しい。
ソフトテニスだったら、とりあえず2人いればボールを打てるんだけど、5人集まらないとプレーすら出来ないってのはハードルが高い。」

自分
「そうそう、どうやって中国はeスポーツをこれほどメジャーに出来たかは知らないけれど、日本はまだ普及させるためのシナリオを描ききっていない感じがするよね。」

キレネンコ
「日本も、普及という視点から自分達でゲームを作成・発信していけるといいんだけど、海外のゲームがさきがけだったりするから…。」

自分
「日本で普及させにくい原因の一つに、言語の壁ってのもあるよね。
どうしても英語が中心になるだろうから、まずそこのハードルを越えられない人が数多く存在する。
そういう意味でも日本が言語概念の必要の無いゲームを作成・発信していくことは必要だろうね。」

…って話をしていると寮に到着。

…まさか、息子とこんなことについて語る日が来るとは思わなかった。

今度は政治とか、世界平和について語るかな。