昂大は、ワタシを待たずに眠れるようになった。
最初の一週間、ワタシが帰ってくるのを無理矢理待っていたが、金曜、ワタシを迎えに来て、一緒にお風呂に入り、すぐに寝てしまい、土曜の朝…。ワタシが朝起きて、煙草を吸っているのを迎えに来てから、もう一度眠り、ワタシが二度寝から起きて、用事を済ませ、お昼頃…。目をガッツリ腫らした昂大が起きてきた。
「おはよー。」
昂大は、フラフラとソファーで本を読んでいたワタシの所に来て、膝を抱き抱えて、顔を埋めた。
「千尋ちゃん。ギリギリ千尋ちゃんを迎えに行けたけど、危なかった。」
「迎えに来なくても、勝手に寝てるから、ほっといていいんやで。」
「ウウン。それはイヤだ。でも…。僕、自分を過信してたかも。」
「そやねんで。ムリしたらあかんねん。」
「ウン。」
「待ってんと、寝とき。」
「ウン。」
ワタシが昂大の頭を撫でていると、その手を取って、キスをした。
「千尋ちゃんは、どんなに遅くなっても、朝起きるのに。」
チョット残念そうに、そう言うので。
「無意識に起きてるのは、起きてると言わない。」
「だけど、結局平日はそのまま起きて、僕と朝御飯食べてくれる。お弁当も。」
「ウム。」
ワタシは少し言いたくなかった事を、言ってみる。
「歳を重ねたら、燃費のいい体になるねん。少しの睡眠で、十分になるねんよ。おじーちゃんとかおばーちゃんとかと一緒やな。」
「そんなー…。」
「フフフ。昂大にはまだわからへん。」
「僕を慰めようとしてる。」
いつも思うが、どーして昂大は、こんなに鋭いのだろう。
情けなさそうな顔をしている昂大を励まそうと、顔を挟んでキスをした。
「お腹減ってるんちゃう?今日は、お粥。韓国風。辛くないの。」
「ウン。顔洗ってくる。」
「あい。」