NV350キャラバン エンスト修理出来ず | Y&Y AUTO TECHNOLOGIES

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日常の出来事を順次アップします

ジムニーの車検でお世話になっている

O様のお仕事車両 VW2E26 キャラバン

 

数年前から不具合でお悩みとのことで

当店でしばらく様子を見る事になったのは8月の事

 

不具合は簡単に言うと「エンスト」

ジーゼルエンジンでエンストなんてと思われるかもしれませんが

条件が合うと簡単にエンストし

ブレーキもハンドルも効かなくなり

非常に危険な不具合です滝汗

 

新車で購入されたディーラーさんや他の整備工場さんに診てもらったけど

治らないとの事

 

先ずは条件出しから始めました

診断機のデータストリーム機能を使い

不具合の出る条件を探し、その瞬間のデータを取ります

 

水温が低い時にしか出ない不具合なので

この暑い時期だとほぼ一日一回しかデータが取れません

 

データロガーではないのでサンプリングタイムが大きいため

大雑把な把握ですが取れたデータをexcelに入れて

各センサーの数値や各スイッチの状態をくまなく見ていきます

不具合の条件がほぼ見えてきましたので

今度は手を変え品を変え原因を絞っていきます

水温センサーの補正を停止させたり

電制スロットルを開いたままに固定したり

 

入庫10日目でようやく

エンストの直接原因が絞れてきました

 

回転数が580rpm程度まで下がると

燃料噴射が増大する事でエンジンが停止しているようです

増大の幅が必要量(推測)の3倍程度と尋常な値ではありません

 

ここまで探れたのですが次はこの噴射量が増える原因を

探らなければ不具合は解決できません

 

この時点で予測できるのは

IPDMなどの不具合によるIGの瞬断か

ECUのデータ(プログラム)かなぁと

(水温条件などから後者の方が可能性が高いです)

 

安いものなら買って交換する事も出来ますが

数万円のものなのでそれもかなわず

しかも今の車はイモビ付き笑い泣き

ちょっと詰んで時間が過ぎました

 

8/07にお預かりしてから早3ヶ月

9/15時点であそこまでデータを取り、

散布図にすると以下の様なものとなりました。 

このエンストが起きた際の再始動がかぶった様になる事から

自分としては燃料マップのデータがおかしいか、

プログラムバグではないかとの結論づけました。

 

 

燃料マップはウチでは触れないので知り合いのメカニックがいる

近くのディーラーに入庫させてもらい、その知人メカニックに

ニッ○ンのテックラインの指示に従い作業してもらいました。

数日後、頂いた知らせは断定ではないが圧縮圧力の低下に

よるものではないかとの事。メカニックの知人さえも

疑うメーカーの答えでした。

その後、その答えに納得出来ず客相に電話すると

「現状の実力値」

「保証の切れた今ではお力になれないと」

言われました。

 

ディーゼルエンジンの

10万キロなんて幼稚園児くらいの感覚なのに

10万キロちょっとでエンストするのが実力値なでしょうか???

実はお客さんがこの現象を購入したディーラーに

訴えていたのは5年ほど前からなんです

 

その頃から起きてる現象なのになぜそういう答えが出せるのでしょうか? プンプン

今では補償対象外と言いますが、

保証期間中に不具合を見つけられなかったのはお客様のせいなんでしょうか?プンプン

圧縮圧力低下と結論付けるのなら

5年も前から圧縮圧力が低下していたことになりますがそうなんでしょうか?プンプン

寒い朝でもエンスト条件以外は始動も良好ですし

低水温でしか起こらない説明が付けられませんプンプン

これがニッ○ンさんの「現状での実力値」なんですか?

残念でなりませんえーんえーんえーん

 

僕が一番悔しいくてやるせないのは

メーカーが「現状の実力値」とか言ったり

自分達が作った車を治せない事ですが

 

実は一番情けないと思っているのは僕自身の力のなさです

お客様に何もしてあげることが出来なかったです
 

O様本当に申し訳ありませんでした

これに懲りずご愛顧のほどお願いいたします