職員のメンタルヘルス相談をする際に、
マインドフルネス
の理論が役立つことがあります。
"今ここに"を実現するための手段のひとつである
"マインドフルネス"
私の場合、常に色んなことを考え、それもいくつものことを瞬時に考えて生きています。
いや、常に色んなことを考え、それもいくつものことを瞬時に考えて生きているらしいです。
何を言ってるんだ、と思うかもしれませんが😅
最近は言われれば、あぁ、と
思えるようにはなってきたのですが、
たぶん、自分ではこの自覚はなく、人からすれば地に足がついていないというか、上の空というか、今、この場所に魂が存在しておらず、
いわば、体と心がバラバラ、違う場所にいる、という状態がほとんどのようで、
肉体はここにいるけど、心ここにあらず状態。
考えてみると今、このブログ記事を書いているときも、
常に色んなことが頭をよぎって、
今、このブログを書いている瞬間に心と体が一致していない感覚がある、と感じます。
自分の心の状態をしっかりとらえてみようと、自覚するよう努めて感じてみると、アンバランスな状態であることに気付きます。
この状態、実はよくなくて。
常に何らかのエゴにまみれて生きているという証でもあります💦
例えば私の最近の出来事として、
年末に家族で玄関にしめ飾りをはじめとする正月飾りを行いました。
年が明けて、妻ががひとりで正月飾りを撤去してくれたのですが、
まず、この事実に気づかない。
そもそも、玄関に施してあった正月飾りを意識しきれてなくて。
外のゴミ箱のフタの上に撤去された後の正月飾りが置いてあるのを見て、何と私は、
"これも今度どんどやに持っていくんだよね"、と。
あぁ、
と違和感を感じる人もいるでしょうか🤔
まずは、ひとりでしめ飾り等を撤去してくれた妻に対して、何でありがとうの気持ちを先に伝えないのか。
これは、私の自己保身やプライド、撤去することに意識がなかったことを認めたくないなど、いくつかのエゴが絡んでいると思うのですが…。
いずれにせよ、"今ここ"に意識がないことの積み重ねが生んだ結果でもあるのです😅
さて、マインドフルネスの定義は、
今ここでの経験に、評価や判断を加えることなく能動的に注意を向けること
です。
もう少しわかりやすく言うとするならば、
今この瞬間、自分が経験していることに対して、一切の判断をせず、ただ意識している心の状態のこと
ということになります✨
キーワードは、
今ここに
です。
今この瞬間に意識を向けて、感じて、大切にする。
今ここに
を体現するために、マインドフルネスの実践が必要なんだと思います。
マインドフルネスの方法のひとつとして"瞑想"があり、瞑想の手段のひとつとして"ヨガ"があるのでしょうか🤔
では、なぜ、メンタルヘルスに課題のある職員に対して、マインドフルネスの理論が役立つのかといいますと、
まず、人は過去の経験をもとに現実を判断しがちです。
以前、人事評価面談で上司から思いもよらず低い評価を下された職員がいました。
おそらくその上司は、その職員をいじめるために低い評価をしているのではなく、単純に今の状態を客観的に評価しているにすぎず、前向きなアドバイス等をしているはずです。
メンタルヘルス相談の中で、
職員はこんな感じで振り返りました。
できていないとは思ったけど、ここまで低い評価を突きつけられるとは思わなかった。
人格までをも否定されているような絶望感に陥り、あぁ、やっぱ俺はこの場所にいる意味はないんだ。いなくなったほうがいいんだ。
死のうと思ったけど、死ぬ勇気がないから、あれこれたくさん考えるしかなくなる。勇気があれば死んで楽になるんだけど、死ねない、………。
俺はまじめだけがとりえだった。礼儀正しく生きることは人間として常識だし、嫌な人にも礼は尽くしてきたつもりだった。でも、それまで否定されると、全く価値がなくなってしまう。
まじめがとりえだけど、ふざけ方を知らない。ふざけ方をしっていれば、もっと楽に生きれるんだけど。こんな育て方をした親が憎い………。
人間の思考は、過去の経験からくるものです。
この職員の場合、親との愛着問題が根底にあり、自己肯定感が非常に低い。
人事評価を、過去の自分の体験と結びつけすぎて、今の自分の本音や状況に全くフォーカスできていないため、現実に引き戻す必要があります。
私と面談している時の彼に対して、私は人格否定の感情は全くないし、ただ、過去のトラウマ、エゴにまみれながら、一生懸命もがいているように見えました。
今現在、特に何も最悪なことは起きていない。
"今ここに"を全く意識しきれてないだけなのです。
このことを彼に伝えました。
そして、提案してみました。
まずは、自分だけの時間を作ってみよう。
朝起きた時と、寝る時にマインドフル瞑想をやってみる。
今を大切に生きる、ができないと、過去にとらわれてきついだけだと思うよ。
親のエゴは、僕もあったよ。
何で公務員になったのか。
親に勧められたから。
確かに勧められたけど、一応自分で決断したふうになってるんだよね。
あ、俺とおんなじだ…。
でも、今考えてみると、親に敷かれたレールに乗せられてただけかも、と気づいた時に動き出した感じがしたんだよね。
コーチングセッションを受けたりもしたんだけど、1年近くかかったんだ。
だから、A君はとりあえずあれこれ過去のことばかりにとらわれて生きるんじゃなくて、まずは何も考えない、自分だけの時間を作ってみよう。
そのために、マインドフルネスの考え方は役に立つかもしれないよ。
はい、やってみます。
マインドフルネスの考え方は、被害妄想がひどかったり、重度のうつ状態を呈している場合は適用できませんが、
メンタルヘルス相談を行うにあたり、有効な手段となる場合があると思います。
私もまだ、発展途上中‼️
今ここに〜マインドフルネス〜
を継続して実践していこうと思います