刺し子の柄にはいろいろな柄があります。
縦・横・斜めにチクチクするだけですが。
正六角形を基調にした文様を「亀甲」文様といいますが、日本古来から使われてきた伝統的な吉祥文様(縁起の良い柄として長年継承されてきた文様)です。
「亀甲」文様は、亀の甲羅が由来となって長寿を表します。
「亀卜(きぼく)」といって、中国では亀の甲羅を焼いてひびの入った方向や形状から吉凶を判断して政策が決定されていました。亀甲の占いですね。
飛鳥~奈良時代に中国から日本に伝わり、神聖な文様として格式高く扱われてきました。
また蜂の巣のように正六角形は自然界で最も安定した形で、その集合体は「ハニカム構造」と呼ばれ、耐震性のある建築に用いられています。丈夫であり強い形です。
そんな「亀甲文様」を基調にした冬らしい柄。
【雪形亀甲】 の花ふきんです。
模様刺しなので、表と裏の柄はほとんど変わりませんが、正六角形の中央に目が集まる柄なので、少し雰囲気が変わります。
雪をイメージすると水色系なのですが、
ふんわりと溶けていく雪を淡い色合い
薄紫~やわらかいピンクで刺してみました。