自転車をこいで40分。道すがらコスモス畑に思わず、吸い寄せられた。
やさしいピンクの花々が、風にゆらゆらとそよぎ、とても気持ちよさそうだった。
近づいてみると、白い花、薄いピンクの花、濃いピンクの花、縁取りのある花、個性の違う花々だった。いろんな花が一緒に咲いてハーモニーを奏でているから、綺麗だったんだねと気付いた。
そよそよとしなやかにたなびくさまが、とても心地よさそう。
そう言えば、以前はコスモス畑を見たくて、わざわざ電車、バスを乗り継いで時間をかけて見に行ったこともあったな。
今日は、ちょっと道草。車だと通り過ぎてしまうけれど、自転車だったから立ち止まれた。ゆっくりもいいね。ふと、立ち止まってみれば、すぐそこにステキな場所ってある。
ここは名もない小さな公園に隣接した個人の方が業者さんに頼んで季節季節のお花を植えているんだとか。お花の終わりの時期には、摘んで帰れるそう。
違う季節には何の花が咲くのか楽しみだ。
母を連れて来てあげたら、きっと喜ぶだろうなと思う。
今は秋のお花や柿の木も多かった。柿の木って、実がなっているけど、葉が落ちている木が多かった。見逃しそうな日陰にスミレの花がそっと静かに咲いていた。気付く人少ないだろうな。ひっそりと咲いている花も好き。
フランス、ニースに行った折、鷲ノ巣村から足を伸ばして行ったスミレの小さな村が確かあったな。名前をなんといったか…とても可愛い、静かな街並みでスミレを使ったものがいろいろ売ってたことをふと、思い出した。
今ここにあるもの、目の前にあるもので充分に満たされている。そんな自分って、なかなかいいじゃんって思えた。