【書籍】ローマ法王に米を食べさせた男 | 自然栽培 de 家庭菜園

自然栽培 de 家庭菜園

自然栽培(無農薬・無化学肥料)による家庭菜園を学んでいます。移住情報についても、ブログで共有していきます。


ローマ法王に米を食べさせた男
ローマ法王に米を食べさせた男
高野誠鮮
講談社
2015年6月



野菜作りの本ではないのですが、
とても面白かったです。

私はこの本で、羽咋市のこの話を
初めて知りました。



石川県羽咋(はくい)市神子原(みこはら)地区。

そこの菅池(すがいけ)と呼ばれる集落は
65歳以上の住民が半数を超える「限界集落」でした。

著者の高野誠鮮氏は、年間予算60万円で
神子原を立て直すプロジェクトに着手。



詳細は、本を読んで頂くのが一番ですが、
私が心に留まったエピソードをいくつか挙げると、

・学生が「援農合宿」で菅池に8泊しに来たときに
 農家を一軒一軒、回らせて、
 泊めてもらえるよう、学生に直接、交渉させた。

・菅池に農家カフェをオープンしたときは、
 わざと看板を出さず「村のおじいちゃんおばあちゃんに
 場所を聞いてください」と伝えた。

集落のおじいちゃん、おばあちゃんと
自然にコミュニケーションが生まれますよね。


・JAを通さず、農家が直接、野菜を販売するシステムを
 作ることで、農家の年収が大幅にアップした。

・一反(10a)で10俵以上穫っている田んぼは
 化学肥料を多く使って増産させた米で、美味しくない。
 神子原のコシヒカリは、
 生活雑排水が混じった川から水を引き入れていないし、
 化学肥料も使っていないため、美味しい。

・「うちは完全有機栽培で無農薬」と自慢する農家がいても、
 人工衛星による食味測定の画像データを見ると、
 農薬を撒いていることが一目でわかる。

・羽咋市に木村秋則氏を招いて「自然栽培実践塾」を開いた。


あと、著書の中で
「岡山、宮城、石川の羽咋の3か所では、
JAが自然栽培をバックアップしている」
と書かれていて、
私は知らなかったので、とても驚きました。