私は以前、仕事で体調を崩して療養していたことがあります。そんなある日、本棚にあった木村秋則さんの本を読み返しました。
「肥料というものは、リンゴの木に余分な栄養を与え、害虫を集めるひとつの原因になる」
「リンゴの木からすれば、安易に栄養が得られるために、地中に深く根を張り巡らせなくてもいい。その結果、自然の抵抗力を失い、農薬なしには、害虫や病気に勝つことができなくなるのではないか」
「農薬は、土のなかのバクテリアを殺してしまう。そうすると窒素量が減るので、窒素肥料を与えなければならない。わざわざバクテリアを殺して窒素を補うという、矛盾したことを人間はやっている」
木村さんの言葉が、自分自身の姿と重なりました。
つづく。