「多坐弥志理都比古神社」においては、日本書紀の「多臣」に基づき、
「意富」(オホ)に対し、「多」の字を充てる。しかし、古事記においては、
「太朝臣安万侶」。つまりは、「意富」(オホ)に対し、「太」の字を充てる。
まず一つ、「太」(オホ)という訓みが有るわけだ。その点を確認しておく。
* * *
・「Յh」(故人や祖先の霊, 低級な神や魔物としての精霊) ※単なる「霊」や「精霊」も意味する。
・「Յh」(役に立つ, 立派な)
ところが、その一方に、例えば、「太玉敷」(フトダマシキ)に見られる通り、
「太」(フト)という訓みも有る。この形状言の意味は、「立派, 壮大」である。(※時代別国語大辞典)
即ち、「太」の字には、「オホ」という訓み、「フト」という訓みが並立しており,
しかも、「太」(フト)の意味は、「立派」であり、「Յh」(立派な)に完全に一致。
この場合、「太」(オホ)という言葉は、「Յh」(立派な)ということになるだろう。
#近稿で述べた様に…上述の「太」(フト)は、「ḫt」(財産)に由来する。このことは,
#「多坐弥志理都比古」の「弥志理都」が、「mešrītu」(wealth)を表すことに見合う。
#「意富臣」の「意富」(オホ)は、古代エジプト語の「Յh」(役に立つ, 立派な)である。
#「太」(意富)は、「太」(布斗)=「宝」(タカラ)=【十AGRA】(Mercury、808)である。
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ちなみに…「太」の字の名前としての訓みの一つに、「タカ」が有る。
実は、「太」(布斗)=「宝」(タカラ)=【十AGRA】(Mercury、808)は、
「gu4-ud」(Mercury)であり、「gu4-ud」(to escape)を含意。このとき、
たしかに、「太」(布斗)は、「taka」(to leave behind)を含意するのだ。
「意富臣」も、「阿治志貴高日子根」に繋がりを持つ…そう言えるのだ。