①「sḫt」(畑, 野原, 湿地, オアシス)
②「sḫt」(鳥を罠で捕らえる, ゴザを編む, 煉瓦を造る)
最初に、①の「sḫt」(畑)は、「山田」が表意的に「畑」を表すようにも見えることから、
「山田之曽富騰」に当たる可能性がある。さらに、②の「sḫt」(鳥を罠で捕らえる)は、
その事象が「本牟智和気」の説話に出てくるから、「佐波遅」に当たる可能性がある。
ところが、ここで、「山田之曽富騰」は、「久延毘古」であって、「久延」は、表意的に、
「沙本」に近しい「swՅḥ」(永続させる)を含意する。もちろん、「沙本毘売」の別名が、
「佐波遅比売」なので、このとき、「曽富騰」と「佐波遅」は同源の言葉の可能性あり。(※母音変化のみ)
#以上に鑑みれば、「佐波遅」が示すアッカド語の「šaḫāṭu」(忿而飛去)は,
#①の「sḫt」(畑)とか、②の「sḫt」(鳥を罠で捕らえる)に、何らかの意味で、
#重なるはずだ。今回は、ここまでを指摘して、ひとまず、終わることとする。
#「sḫt」(野)=【ALP】(牛、132)=「gud」(牛)=「gu4-ud」(to escape)…で,
#たしかに当該の「sḫt」(畑)は、「šaḫāṭu」[GU4.UD](to escape)を含意する。(※「曽富騰」と同源)