>故、科曙立王令宇気比曰、
>「因拝此大神、誠有験者、住是鷺巣池之樹鷺乎、宇気比落」。 ←「乎」は単なる詠嘆
>如此詔之時、宇気比、其鷺堕地死。
>又、詔之、「宇気比活」。爾者、更活。
(※古事記中巻より)
引用した「如此詔之時、宇気比、其鷺堕地死。」の部分。此処が、
実のところ問題である。「宇気比其鷺堕地死」の「宇気比其鷺」を、
現行教科書は、「うけひしその鷺」とか「うけひつるその鷺」と訓む。
「うけひ其鷺」と書いてある以上は、「うけひ」の形は、変えられない。
よって、連用形の形を活かし、連用形接続の助動詞を補うのである。
#こんな補読は、御都合主義ではないか。此処は、
#「その鷺をうけひ、地に堕ちて死にき」と訓むか、(※「うけふ」が他動詞なら、有り得る)
#「うけひ、その鷺、地に堕ちて死にき」と訓むか、
#いずれかだろう。「うけひ」の主語は、曙立王。
#天皇の詔により曙立王が「うけひ」(祈誓し)、(※「うけひ」≒「誓ひ祈り」≒「呪ひ」)
#結果として、鷺が地に堕ちて死んだわけだ。
* * *
「呪い落とせ」と、呪い(呪うこと)を命令され、それに従って、
曙立王が呪い、鷺が地に堕ちて死んだ。そう理解すれば、
かなり分かり易い。「祈誓し、落とせ」と言っているのだ。