古事記の「曽婆訶理」に関する基本認識が大事だ…ARIONは、
「其麻の里」(=其麻が里)に作る。「其麻」は「soma」、即ち「月」。
当該の「月」は、本物の「月」と、いわゆる「肉月」を共に意味する。(※ギリシャ語の「soma」に注意)
結局のところ、「其麻の里」(=其麻が里)の語構成は、次の通り。
「sob-agari」乃至「soh-agari」(曽富騰)。然るに…シュメール語に、
この「agari」(騰)に当たる言葉が、ひとまず、二つばかり見つかる。
>á-ĝál mighty, powerful, strong (cf. á-nun-ĝál)
>á-ĝar to apply force, overpower
>àga-rí(n) → aĝarin
>aĝarin(AMA.INANNA), àga-rí(-n) mother (creatress);
>(fertile) soil; mold, crucible; mixing basin (Heimpel, CUSAS 5, 239)
古事記の「曽富騰」の「騰」の字は、「母」であるところの「イナンナ」を含意。
「母なる(宇宙の)右手」と言うくらいなので、これは「zi」(右手)に通底する。
「曽富騰」(sohagari)の音転が「曽婆訶理」である。「其麻が里」である以上、(※「其麻」は「月」を言う)
やはり「曽富」の部分は、【SHRA】(月、378)で、「sahar」(soil)に結びつき、(※【OPRA】(塵、472)にも注意)
結果的に「àga-rí」(soil)に直結する。「曽婆訶理」は、「イナンナ」の体現だ。(※とすれば、女性である)
#「sùh」(to be confused, blurred, tangled, in disorder, in disarray; to be dangerous)と載る。
#さしあたり…「sùh」(危)~【DWLA】(宝瓶宮、54)~【AMA】(母、54)と連結。その場合に、
#「イナンナ」が【十MWZ】(タンムズ、565)の妻である点、「女月」と「星月」の表裏一体などを
#十分に咀嚼すれば、「曽富騰」の「曽富」は、一つには「sùh」(危)を表すと結論できるはずだ。