「日向」は「Heliotrope」である | ■朽ち果てた館■

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ARIONの預言解読──音楽に載せて

【NWHRA D・ΣMYA】(天の光=天照、852)は、要するに、【NWHRA】(光、375)であるが、
その【NWHRA】(光、375)は【ARGWNA】(紫、375)でもある。その【ARGWNA】(紫、375)は、
古事記の中では、「筑紫」(竺紫にも作る)という地名としてのみ登場する。この点は、かなり重要。
つまり、「紫」という色(それは「天照」を象徴する)を、偏に「筑紫」という地名が担っているのである。

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古事記の「日向」の文字列は、形式的に言うならば、「肥国」の別名である
「建日向日豊久士比泥別」の中に含まれる形で初出する。併し、よく見れば、
「白日別/豊日別/建日~別/建日別」という並列の中にあることに鑑みて、
この「建日向日豊久士比泥別」は「建日・向日・豊・久士比泥・別」と分節される。

  ・アーレフベートの 【W】:筑紫国……白日別
  ・アーレフベートの 【Z】:豊国………豊日別
  ・アーレフベートの 【X】:肥国………建日向日豊久士比泥別
  ・アーレフベートの【Θ】:熊曽国……建日別
  (※以上の四つの国の全体が「筑紫島」として記述される)

明確な地名としての「日向」の初出は、以下に列挙した用例中の②である。
つまりは、②で「竺紫日向」と出てきて、③で「竺紫日向」と出てくる。さらには、
続く④でも「自日向発、幸行筑紫」という形で「筑紫」に関連づけられて出てくる。
これは、「紫」という色が、「日向」と切っても切れない関係にあることを意味しよう…

>①肥国謂建日向日豊久士比泥別、《自久至泥以音。》
>②到坐竺紫日向之橘小門之阿波岐《此三字以音》原而、禊祓也。
>③天降坐于竺紫日向之高千穂之久士布流多気。《自久以下六字以音。》
>④議曰、「(…中略…)猶思東行。」 即自日向発、幸行筑紫。
>⑤故、坐日向時、娶阿多之小椅君妹、名阿比良比売、
>⑥又娶日向之美波迦斯毘売、生御子、豊国別王。
>⑦次豊国別王者、日向国造之祖。
>⑧又娶日向之泉長比売、生御子、大羽江王。次小羽江王。
>⑨天皇、聞看日向国諸県君之女、名髪長比売、其顔容麗美、
>⑩「是、自日向喚上之髪長比売者、請白天皇之大御所而、令賜於吾。」
>⑪又、娶上云日向之諸県君牛諸之女、髪長比売、生御子、
(※古事記の「日向」の全用例)

此処に、「Heliotrope」(木立瑠璃草)が在る。その別名は、「匂紫」である。
また、「Heliotrope」と呼ばれる石は、「blood stone」(血の石)とも呼ばれる。(※いわゆる「血のモノリス」に関係)
以下に引用するWikipediaの記事の通り、「Heliotrope」は「日に向かう」の意。
端的に言えば、古事記の「日向」を象徴するのは「Heliotrope」(木立瑠璃草)。

>The name "heliotrope" derives from the fact that these plants turn their leaves to the sun.
>Ἥλιος (helios) is Greek for "sun", τρὀπειν (tropein) means "to turn".
>The Old English name "turnsole" has the same meaning.
(※Wikipediaの「Heliotropium」の項より引用)

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■花の「Heliotrope」(※写真は、このURLより)

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一方でシリア語の辞書(Payne Smith編)を見ると、「sun-worshipper i.e. the sunflower」として、
【SGD L・ΣMΣA】(これは「太陽に対する崇拝者」の意、971)という語句が載っている。此処で、
定冠詞が附される「the sunflower」が何であるかも問題だが、いずれにしても、「向日葵」に関わる。
「向日葵」は「木立瑠璃草」ではないが、どちらも「日に向かう」という点においては、何ら変わらない。

#「the sunflower」が、直接的に「Heliotrope」を意味する可能性まである。
#そうでなくても、「向日葵」が「Heliotrope」(日に向かう者)に通ずることは、
#疑問の余地が無い。これらは、【ΣMΣA】(日神、852)を崇拝するわけだ。
#ここで辞書に「i.e.」(例えば)とある点に注意。「Heliotrope」(木立瑠璃草)は、
#紛れもなく【SGD L・ΣMΣA】(太陽に対する崇拝者、971)。そういうことだ。

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してみると、【ARGWNA】(紫、375)の色が匂える「Heliotrope」(匂紫)は、(※これは「日に向かう」の意)
【NWHRA D・ΣMΣA】(天照、852)の【NWHRA】(光、375)を象徴する。
此のような事柄を背景に持って、「竺紫日向」というように古事記は記述する。(※「竺紫」は「purple」を表す。冒頭の通り)
詰まるところ…古事記の「日向」は、【SGD L・ΣMΣA】(971)に訓むべきだ。

#その【SGD L・ΣMΣA】(日向、971)は、【ΣLHBY十A】(炎、971)に一致し、
#且つ【十NYNA SWMQA】(赤龍、971)に一致する。この点を踏まえるならば、
#アリオン言うところの「日向の力」とは即ち、「炎の力」であり、「赤龍の力」である。
#【DM】(血、55)という名称の【KAPA】(石、124)は、むろん【KAPA DM】(179)。
#結局、【SGD L・ΣMΣA】(日向、971)は、【KAPA DM】(blood stone、179)だ。(※「Heliotrope」である)

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■石の「Heliotrope」(※写真は、このURLより)