お薬と食べ物の相性のギモン(ワーファリン編) | ゆずりは薬局オフィシャルブログ

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こんばんは。
妻にお腹周りをイジられ続けております。

ゆずりは薬局青江店の薬剤師の尾上ですカエル

 

読者の皆様、お薬薬と食べ物おにぎりの関係についてどれくらいご存知でしょうか?

グレープフルーツジュースはなるべく避けてください」と

一度は説明された方もおられるのではないでしょうか。

 

今回は血液の固まりを予防する「ワーファリン」に焦点を当て、お薬と食べ物の関係を説明したいと思います。

ワーファリン 

このワーファリン、主治医の先生や薬剤師から「納豆はやめてね〜」と説明された方は多いのではないでしょうか。

 

 

★納豆とワーファリンの相性が悪い理由

 

ワーファリンは血液を固めるビタミンKの働きを抑えることで、血管が詰まらないように予防するお薬です。

(一見するとビタミンKは悪い存在に感じますが、止血や骨づくりに必要な大事な栄養素です。)

そこで、ビタミンKを多く含み、腸内で作る働きもある納豆を摂取してしまうと、ワーファリンの働きがしっかり機能しなくなる可能性があるのです。

簡単なイメージを下に作成してみました。

 

 

★他に気を付ける食品はない?

ワーファリンを服用する上で

 

●「避けるべき食品」

●「食べる量を制限すべき食品」

●「勘違いされやすいこと」

 

がございます。

 

 

●「避けるべき食品」

 

上記イラストの様に、納豆クロレラ」「青汁ビタミンKの含有量が非常に多く、ワーファリンを服用されている方は摂取を避ける必要がございます(クロレラ含有サプリメントや青汁などの健康食品はビタミンKの含有量が明記されてない事もあるので注意です。)

 

 

●「食べる量を制限すべき食品」

 

小松菜やブロッコリーといった緑気の強い野菜や、わかめなどの海藻類はビタミンKを多く含むものが多いです。

一度に大量に摂りすぎない様に注意しましょう。

ただし、栄養不足や便秘の原因にもなるので最低限は摂取する必要があります。目安は小鉢1杯程度です。

 

 

●「勘違いされやすいこと」

 

勘違いされやすいポイントを3つ挙げました。

 

「ネバネバする食べ物は全部ダメ」

これは誤りです。納豆がダメなので、ネバネバしてる食べ物は全てダメと勘違いされやすいですが、納豆のネバネバは「ポリグルタミン酸」という成分なので、ビタミンKとは関係はないです。

 

「野菜は全部ダメ」

これも誤りです。摂りすぎに注意したいのは「ビタミンKを多く含む野菜」です。例えばトマトや大根といった緑色のない野菜はビタミンKの含有量はわずかです。

野菜を完全に制限すると栄養不足や食物繊維不足による便秘を引き起こす可能性があるので最低限は摂取しましょう。

 

「血液サラサラのくすりは全部納豆だめ」

これは実際に質問されたことがあります。

「血液をサラサラにするくすり」はワーファリン以外にも、「エリキュース」や「リクシアナ」などといったお薬がございますが、食品と気を付ける必要があるのは「ワーファリン」です

 

 

いかかでしょうか?

長々と綴ってしまいましたので、イラストだけでも見ていただければありがたいです滝汗

 

 

ワーファリン以外にも、お薬と食べ物(飲み物)の関係があるお薬はございます。

お薬を安全かつ有効に使っていただく為、口酸っぱくで申し訳ございませんが、こういった情報発信を服薬指導時にさせていただいてます。

逆に、食べ合わせ・飲み合わせで気になるお薬がございましたら、遠慮なく聞いてくださいね雷