幾(き)を知る
易経一日一言
幾(き)を知るは
それ神(しん)か。
(繋辞下伝)
「幾(き)」とは、
わずか、微妙な、機微(きび)を
意味する。
物事が大きく動く
微細なきっかけであり、
別の言い方をすると
兆しである。
「幾を知る」とは、
萌芽(ほうが)を見て
春を知ることではない。
まだ現象面に表れない、
眼に見えないものを
察することをいう。
たとえば、
「桐一葉落ちて天下の秋を知る」
(桐の一葉が落ちるのを見て、
天下衰亡の時と腑(ふ)に落ちる)
という句のように、
一瞬にして結果を知る。
これは常人には及ばない
直観力である
と、易経はいう。
結果はない
すべては、兆し
幸運とか、不運とか
そんなことは問題ではなく
自分の身に起きる
あらゆる御縁を
素直に受け容れ
味わう
自然体
すべて
自分の身に起きる
あらゆる御縁は
一期一会
誰もが、有限
兆しを見逃さない
良くも悪くも
察知する勘を磨け!
羽黒山山伏の星野先達さんの
言葉を思い出します