アマゾン、速すぎる。
結月でございます。
昨晩、猫と一緒に寝転がっていたら、
「そろそろ、キャットフードを注文しとかなくちゃ」
と思った。
早速、手元のスマホからアマゾンにアクセスして、いつもオーダーするロイヤルカナンを買い物かごに入れた。
それは尿管結石になりにくいスペシャルフード。猫のオスはメスより石が溜まりやすいから、予防のためにこのキャットフードは欠かさないようにしている。
うちはオスが2匹で、メス1匹。
さて、その翌日の今日、午前中に銀座に来てPCを立ち上げたら、キャットフードは現在配達中とある。
ゲッ! もう着いちゃうの!! 銀座にいるから受け取れないじゃん!
発注したのが夜だったから、まあ着くのは土曜かなと思っていた。不在が多すぎて、宅急便業界の悲鳴が話題になり、敏感になってるわたしはすぐにクロネコに電話して到着する前に日程を変更した。
でもさ、キャットフードなんかこんなにスピーディーに着かなくていいんだよね。たとえ明日のご飯がなくても、コンビニに行けば猫缶だって売ってるわけだから、ロイヤルカナンでなくてもいきなり尿道結石になるわけじゃない。
サービスが過剰すぎて、かえって迷惑な感じだよ。もっと普通の時間感覚で発送してくれればいい。だって、早く着きすぎるから、日にちを変更する電話をわざわざしなくてはならず、わたしも、そしてクロネコのオペレーターも余計な仕事が増える。
サービス過剰って、日本の大問題なんだよね。おもてなしとか、マジでやめてほしい。
スーパーに行ってもお刺身を買ったら丁寧にビニール袋に入れてくれたりする。そんなの自分でやるから、っていうかわたしは家が近いしビニールいらないし。そんな手間かける時間があるなら、早くレジ打ってくれよ。
と、わたしはいつも思っている。
レジでのストレスは行列で待たされることなんだから、それを解消することがサービスなのに、丁寧にすることがサービスだと思ってるからその分、後ろが待たされてしまう。
「おもてなし」ってわたしはクソ嫌いな言葉で、こういうのが流行語になるとウザくてしょーがない。
おもてなしなんてするのは、ホント、スペシャルなひとがたまに来るとか、そういうときくらいでいいのであって、日常におもてなしなんて要らん。日常は普通にこなしてくれりゃいいんだよね。
なので、思い切り日常のスーパーは変なサービス過剰の強迫観念は捨ててほしいよ。
丁寧にしよう、しようと思うと、それだけ生産性が落ちる。生産性が落ちるとどうなるかって、それはブラック化なんだよね。
もしサービスを過剰にして思い切り丁寧にやりたいっていうのなら、スーパーなら値段を高くすることだよ。
安い物にサービスが過剰で丁寧っていうのは原理的におかしい。
飛行機のファーストクラスがなぜあんな強気の値段かっていうのは、それだけのプライスに見合うサービスがあるから当然なのよね。飛行機でシャンペン飲めたりさ。
つまり、それが階級というもの。
平等に、公平にしようというからおかしくなってくる。でも、ちゃんと考えたら、しかるべき対価を払ってこそいいサービスが受けられて、払ってなければサービスなしっていうのが本当の公平さなんだよね。
なので、スーパーなんて薄利でやっているような業種はサービスはいらない。中国やフランスみたいなサービスゼロ精神でいい。
もしレジ打ちに態度が悪いと文句を言っても、
「猫缶、買っただけの奴が文句言うな! 悔しかったら、本マグロの大トロを5パックは買ってからにしろ!」
とか、こういうのがいいと思う。
ところで、そのサービスがうれしいかうれしくないかというのは、ひとそれぞれの条件で変わってくる。
体が不自由なひとにとっては、刺身を買ってビニール袋に入れてもらえることがうれしいだろうし、わたしみたいにレジで待たされることが嫌なタイプにはそれはうれしくないサービス。
何によってひとが喜ぶかって、たったひとつのやり方に集約できないのよね。
それにサービスしてあげたいひと、こいつにはサービスしたくないっていうものある。
だから、一律に同じサービスにすると何となくおかしくなる。ただ、変なクレーマーがいるから、数匹のゴキブリを退治するのに部屋中にバルサンを焚かなきゃならないように全体的サービスってことになる。
なので、日本に蔓延するサービスって、本心からのおもてなしではなく、おもてなしのツラをしつつ、クレーマーやっつけるためのバルサン的サービスなのよね。
荷物が着くのが遅い!って文句を言う奴がいるから、全部を即日配達しとけば文句はないだろって感じで。
そのおかげで働くひとに過剰な負担がかかるのだからやっぱり過剰サービスはブラックになっちゃうよね。