変わり変わりゆく
結月でございます。
自動車税45000円。
昨年、免許を取って、自動車税なる通知を初めてもらう。クルマに乗るようになったのも変化で、それに伴い払うものも変わってくる。
今のクルマはよく走るので、最低でも10年は乗ろうと思っている。
わたしのは自然吸気エンジンの2.5リッターだけど、最近の流行りは排気量を落としてターボエンジンにしてトルクを出すというダウンサイジングターボ。
今のターボは、いわゆる「どっかんターボ」ではなく、自然吸気と大差ないような走りらしい。
だから、10年後に乗り換えるときは、2.5リッターには乗ってないかもしれない。
でも考えてみたら、10年後はダウンサイジングターボも古臭いものになっていて、今にはない新しいものが主流になっているに違いない。
電気自動車も本格化しているだろうし、自動運転技術もかなり進んだ時代になっていると思う。
そうやって環境は変わっている。今、この瞬間にも。
明治のお菓子「カール」が生産終了となるらしく、販売は西日本だけとのこと。
カールは子供の頃、母がよく買ってくれたので、週に数度は食べていた。
小学生のとき、学校の遠足でカールの工場に行った。京都のどこだか知らないけれど、明治の工場に社会見学で行った。
風景の記憶としては、木津川が近くにあったと思う。
カールは縦置きにされた網目から、ものすごい勢いで飛び出して作られる。飛び出した途端にあのカブトムシの幼虫のような形になる。
子供はみんなカールを食べていたから、カールができる現場を見て大歓声だった。
そして、工場見学を終えると、ひとり一袋のカールを工場はみんなにプレゼントしてくれた。
おやつの王道だと思っていたカールが今は全然売れていなくて、生産を辞めるのには驚いたけれど、確かにお菓子の種類は増えたし、高品質化しているし、プライベートブランドもたくさんだから、カールが売れなくなったのだろう。
明治の発表でも、
「市場環境や顧客ニーズの変化に伴う競争優位性の低下、長期的な飯場規模の低迷による収益性の悪化により販売を全面的に中止せざるを得ない状況にありました」
とあるので、これこそ時代を表している。
市場環境と顧客ニーズが変われば、どうやっても無理。いや、できなくはないかもしれないけど、大抵は無理。
カール自体が時代に合わせて変化すれば生き残れたかもしれない。
例えば、「プレミアム・カール」として上質感を出すとか。
でも、そうなると、
「それ、カールじゃねえじゃん!」
という話になって、それは生産終了したのと本質的には変わらない。
わたしは大きな会社で仕事しているわけでなく、自分でやっているので「市場環境と顧客ニーズ」の変化にはかなり敏感だと思う。
いろいろなところで環境が変わっているけれど、一番の大きな要因はスマホの普及だと確信している。
スマホはすごい発明。
つまり、スマホを活用できない部類の仕事は衰退し、スマホを活用できるものがどんどん良くなっていく。
この境界線は事実としてはっきりしているけれど、それを仕事に携わる人間が認めるか認めないかで差が出てくる。
劇的変化がわずか数年で起こってしまったので、その変化に対応することができないことのほうが自然で、その混乱がしばらく続くという感じだと思う。