階段・・・其の六 | 私的、大東流合氣武道の考察 ~達人への道は達成できるのか~

私的、大東流合氣武道の考察 ~達人への道は達成できるのか~

大東流の一修行者です。日々思った事を書きます。最近、巷の道場、間違いが多いと感じます。
悩んでる修行者に是非見て貰えたらと思います。

框(かまち)

框(かまち)ってご存じでしょうか?

下のイラストの屋内で男が座っているのがそれです。

 

解りやすく言えば地面から屋内への段差の事です。

昔の家は木造でしたので地面の湿気から室内を離すための工夫です。

 

昔は上がり框の高さが現在のそれより高めで30cm程度が一般的だったようです。

ご近所さんが気軽に腰かけて、会話を楽しむ場としても機能していたようです。

 

にしても30cmってなかなか高いです。

試せばわかりますがその高さを登るのはなかなか大変。但しそれは現代歩きの場合。

 

江戸時代の人の身長は

●男性は155~158センチ●女性は143~146センチ でしたので、

過去の階段のブログでも述べてきましたが、

当時の人の歩き方が現代のそれとは違っていた証拠

だと改めて感じます。

 

 

ちなみに

現在の戸建て住宅は、湿気の影響を受けにくくなっているので上がり框の高さは18cm前後が主流のようです。

その根拠の一つである

国土交通省の【高齢者の居住の安定の確保に関する基本的な方針】には

「18cm以下が望ましい」と記されています。

 

 

 

さて話を戻して

なんでこんな階段やら框やらの話を数回にわたり長々と述べて来たかというと

 

 

大東流だって古流だって階段や框と同じ江戸時代のものです。

歩き方が現代のそれでは到底真には辿り着けないのは当然の話だからです。

 

師匠の仰った言葉のありがたさが段々解ってきた今日この頃。