なんとなく、二人のアルバムを見ながら、振り返っていると、長男を授かってから色んな事を思い出していた。


結婚して、旦那の転勤により九州から埼玉へと、引っ越しし、妊活しながら新婚生活をしていた。右も左も分からない中、朝早くから夜遅くまで仕事の旦那で、常に独り暮らし主婦のような生活を送っていた。また妊活しても、なかなか授からない事に焦りを抱きながら、余計に心細い気持ちになる。そんな自分を押し殺し、ひた隠ししながら、必死に主婦生活を送っていた。


そんな矢先、九州へと転勤辞令が出て、九州生活を楽しく過ごしながら妊活もしていた。またいつ、転勤になるかわからないからこそ、地元の友達とランチしたりと、パート探しもしていた。そして、パート先が決まり、これから、という時に、長男を授かった。

今までにない悪阻経験は、本当にしんどかった。。。


すべての匂いも、気持ち悪さ越えて、なんとも言えない地獄悪阻だった。悪阻が酷く、パートを欠勤連続中でいた。採用されたばかりというのに。。。

妊活していたものの、そんなに簡単に妊娠しないから、大丈夫だろう、と、パートへのやる気に、満ちていただけに、驚きを隠せずにいた。いつまでも、パート欠勤しては、周りも迷惑になると思い、退職をした。その日からトイレとお友達のように、ずっとトイレの近くで横たわりの毎日を過ごしていた。

ご飯さえも作れず、悪阻は本当にきつかった。


仕事の合間に抜けて、帰宅してきた旦那から買ってくれた食べ物を、食べてはトイレの繰り返しだった。

お腹の中で、成長しているんだ。と分かっていても、このなんとも言えない地獄悪阻中は、ゴールの見えないしんどさだった。今となっては、本当懐かしい❢という気持ちだが、もう二度と味わいたくない程の辛さである。


安定期が近づくにつれ、ようやく悪阻が落ち着き、落ち着いたかと思いきや、次は情緒不安定となる私。波があり、いい時は、穏やかにポンポン蹴るお腹を擦りながら、色んな事を話しかけていた事を思い出す。

難聴である私が母親になるからこそ、お腹をポンポン蹴る長男に、よく話し掛けていた言葉がある。

「何があっても、あなたはあなただからね。周りから何と言われようと、あなたの気持ちを貫いて大きくなりなよ。」


いつも、旦那が仕事で不在のときに、よく話し掛けていた言葉である。


不安定な時は、色々とマイナスな事ばかり考えてしまう事がよくあった。胎動がない日は、特に不安が大きくなり、色んな事をマイナスへと思考になっていた。鼻や口が繋がった顔になってないかな?どこか、障害起きてないかな?私と同じように難聴になってないよね?生きてるよね?無事に産まれてこれるよね?と、診察日の日付が来るまで、そんな不安を抱えながら、必死に平常心を装っていた。

その頃、異様に、もずく酢と納豆、豆腐しか受け入れられず、嫌というほど、朝昼晩、この3品をずっと食べていた思い出が、濃厚に残っている。

そして、同じ時期に妊娠中の友達がいて、よく電話やラインで、お互いの不安を分かち合っては、お互いの不安を取り除いていた。


ずっと動かないのもいけないから。と無理のない範囲で家事したり、歩いたりと、普通に過ごしていたら、切迫早産の為、緊急入院となった。。。あの時、何気ない私の一言に、不安を感じた旦那が病院へ誘導してくれなかったら、と、ゾッとした思いである。

入院中は、病室で一人時間が長ければ長いからこそ不安がずっと募るばかり。必死に違う事を考えようにも、朝の光を浴びようにも、日中の眩しい太陽が照らされようとも、夜になれば、シンと静まっては、ただただ不安と恐怖感で半端なかったものだ。時々バイタルや点滴交換で、看護婦が来ても、不安と恐怖は、拭いきれずにいた。


旦那も旦那で、仕事の合間や休日に、無事に生まれるまで、マッサージしてくれたり、何かと必要なものを持ってきてくれていた。

面会時間が終わり旦那と別れると、ふいにやってくる不安と恐怖感。あの一人の時間は、例えようがない不安と恐怖しかなかった。

無事に産まれるまでのあの一人時間は、かなりのストレスな入院生活だった。


そんな妊娠生活だった私のお腹にいた長男は、お腹の中で、泳いだり、牛乳を飲んでいたとの事。

言葉がちょこちょこ出るようになった4歳の頃に、こんな質問をした事がある。


お腹の中にいたときの事覚えてる?


覚えてると言う長男は、空を指しながら「上」、鼻の中を指しながら「ここに入った。入れなかった。」と、笑う長男。


ん?鼻に入ったの?


「ううん。入れなかった。」


じゃぁ、どうやってお腹の中に来たの?


口を指しながら「ここに入ってー」喉〜お腹まで動かす長男は、笑いながら「バシャバシャって(泳いだ。)にゅーにゅー(牛乳)ゴクゴクーって(笑)」と、言いながら下まで指す長男が、最後に「出た。」と、私のお腹の所へ来た事、お腹の中の様子の事を話してくれていた。

また「(空の)上、長女、いなかった。」とまで、話した長男。


今もたまに話すが、少しずつ忘れていっている様子。

7歳になった今も、ごく稀だが、突然話すこともある。

「空のさー、上からさー、鼻に入ったけど入れなくてさー(笑)口に入ってお腹の中で、パン食べてた(笑)」と、変わってない内容もありながら、口にしたものだけが、変化していったり。


「あとさー、お腹の中でさー、こーしてた。」と、両手を後頭部の所にやり、横になる姿を見せる長男。


当時の痛みや不安・恐怖・辛さは、今でも一生忘れることのない、消えることのない思い出である。



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