今回は必要十分条件で自分を見つめるというテーマで、話していきたいと思います。
次の内容に少しでも心当たりがある方に、今回の内容が一助になるかと思います。
・悩みを抱いているけど、現状解決策が見つからない人
・行き詰まりを感じて、動くことができない人
・夢や目標はあるけど、何を行えばいいかわからない人
これらの問題の改善と必要十分条件の関連性を話す前に、十分条件と必要条件について理解を深めていきます。
十分条件と必要条件は数学で習う要素ですが、これらの言葉を日常的に使う機会は少ないかと思います。
そのため記憶が薄らいでいる場合もあるでしょう。
では十分条件と必要条件に関して、具体例とともに見て整理していきます。
次の一文を読んでみてください。
「桃は果物である。」
桃は果物です。
生きてきた中で、桃を果物として認識していない人は、いないと思います。
桃→果物は成立します。
では逆を考えてみます。
果物→桃は成立するでしょうか?
答えはNOになります。
なぜなら果物は桃だけでなく、蜜柑や林檎、葡萄など沢山あるからです。
桃だけに、限定されないのです。
桃→果物は成立し、桃←果物が成立しないような場合を、桃が果物であるための十分条件と言います。
続けてもう一文、読んでみてください。
「主食は米だ!」
先程と同じように見ていきます。
まず主食→米が、成り立つかどうかです。
一見良さそうに思えますが、答えはNOになります。
主食は米以外にもパンや麺など、人や文化により様々です。
逆に米→主食は、米が主食の一部のため成立します。
主食→米が成立せず、主食←米が成立するような場合を、主食が米であるための必要条件と言います。
考える時の前提として、左側(主語にあたる部分)を基準に考えています。
その前提に従うと桃→果物が成立するのは、桃が果物であることを“十分”満たしているからと言えるのです。
一方で主食←米が成立するのは、主食としては米を“必要”とするからと言えます。
左側を基準とした時に、十分条件と必要条件が定められているのです。
そして十分条件と必要条件は、目標に向かって突き進む時も大切になります。
その場合をp→qのように図示すると、次のようになります。
自分(現在)→自分(未来)
現在の自分が、目標に向かって突き進みます。
やがて目標を達成した時の自分は、未来に存在します。
では現在の自分が未来の自分になるための、十分条件とは何でしょうか?
十分条件は、自分(現在)→自分(未来)が成立する。
現在の自分が未来の自分になるのを、“十分”満たしていることを示します。
つまり目標達成するうえで、自身が持つ現時点での強みが、十分条件に当てはまります。
逆に必要条件は、自分(現在)←自分(未来)が成立する場合。
現在の自分としては未来の自分になるのに、“必要”であると言えます。
つまり必要条件として当てはまるのは、目標達成に欠かせないが、現時点では満たせていないことになります。
大切なのは長所と短所を理解することです。
長所を伸ばすだけでは、短所に足を掬われてしまいます。
また短所を減らすだけでは、長所という武器は錆びつき、使い物にならなくなります。
現時点で目標を達成するのに“十分”な自分の強みと、目標を達成するために“必要”な自分に欠けている点。
二つの視点を持ちバランス良く高めることで、目標を実現する力は格段に上昇します。
まずは必要条件と十分条件を、洗い出してみることから始めてみてください。
必要十分条件を満たすことで、目標達成していきましょう!