今回は初体験は鮮烈、という話をしていきたいと思います。
 

まず質問させてください。
 

皆さんは次に書いてあるのと、似たようなことを体験したことがありますか?
 

「お願いしているのに、全然やってくれない」
 

「あの人が言うと笑いが起きるのに、私が同じことを言っても笑いが起きない」
 

「自分の意見は全然採用されない」
 

もしYESと答える方は、その体験をした時に、どんなことが頭に浮かびましたか?
 

おそらく
 

「自分は周りの人にとって、重要な人物ではないのだろう」
 

「周囲より劣っているのかもしれない」
 

「私の存在価値ってないのかな」
 

といった考えが、頭の片隅に芽生えたのではないでしょうか?
 

自分は他者にとって、無価値な存在だと感じ、非常に大きな虚無感を抱くことになったのです。
 

このような事態を経験したことが、余程ポジティブか無神経でない限り、一度はあるかと思います。
 

どうして感じたくもない劣等感を、抱く事態に陥ってしまったのか?
 

一因として挙げられるのが、"最初に可能な限りエネルギーを使わなかった"ことです。
 

…ほとんどの人が今、頭の中に疑問符を浮かべていると思います。
 

これから詳しく話していくので、少しお付き合いください。
 

そもそもの重要な話として、僕達は未知の相手に対する人物像を、"いつ"形作り始めるのでしょうか?
 

答えは"最初"です。
 

相手を最初に認識した瞬間、得られた情報を元にして、その人の人物像が勝手に、自身の中に作られていくのです。
 

例えばメガネをかけて読書中の人がいたら、多くの人は「知的で頭がいい」という第一印象を受けるかと思います。
 

すると第一印象から派生するかのように、性格や仕草、話し方といった相手の要素を無意識に、自身の脳内に形成してしまうのです。
 

先程の例でいえば、下のような感じです。
 

性格:真面目、勤勉
仕草:45度でお辞儀しそう
話し方:敬語、固い
 

あくまでイメージですが、第一印象から無意識に想像してしまうのです。
 

つまり「弱そう」、「大したことなさそう」といった第一印象を持たれたら、そういった人物だという認識が、相手の中に形作られてしまうのです。
 

だから好印象を残すためには、最初の段階で尽力する必要があるのです。
 

ここまでの流れで、
 

「第一印象が少し悪くても、後々改善していけばいいのでは?」
 

と考えた方もいるかもしれません。
 

しかし問題点が存在します。
 

それは、"第一印象が定着したら、その印象を払拭するのは、非常に難しい"という点です。
 

心理学の内容に、初頭効果というものがあります。
 

初頭効果とは、最初に与えられた情報が、後の情報にも影響を与えることを示します。
 

言い換えると、第一印象は心の中に、根強く定着しているということです。
 

ということは、深く心に残っている第一印象を覆して、違う印象を植え付けるのは、非常に大変さを伴うのです。
 

もし今まで遅刻常習犯の人が改善を試みて、2〜3回約束に間に合ったとしても、「どうせ次くらいに遅刻する」といった疑念が、本人以外の心の奥底に残っていたりするのです。
 

周囲の人から大事にされたい、重要視されたい場合の注意点をまとめると、次のようになります。
 

・人物像は最初に認識された瞬間から、相手の中に形作られている。
 

・第一印象が定着したら、その印象を払拭するのは、非常に難しい。
 

・だから最初に可能な限り、エネルギーを使う必要がある。
 

他者との関係を理想的なものにするためにも、自分磨きを続けて、来たるべき"最初"に備えましょう!