今回は心肺機能に関して話していきます。
 

巷でも心肺機能を高めようとか、よく言われていますね。
 

これは文字通り、心臓と肺の機能を高めるという意味です。

 

どれだけ年を重ねたとしても、自分の体は自分の意思で動かしたいと思います。

 

しかし心肺機能が低下すると、体を動かしても疲れやすくなったり、動きにも制限がかかってしまいます。

 

いつまでも思う存分活動するには、心肺機能に関する理解が必要なのです。
 

では心臓と肺は人体の中で、どういった役割を果たしているのでしょうか?
 

まずは肺について、見ていきたいと思います。
 

肺は大気中の酸素と体内の二酸化炭素を、交換する場になります。
 

酸素は僕達人間にとって、ガソリンみたいなものです。
 

例えば脳が酸素なしの状態で3分以上経過すると、脳に重い障害を残すといわれています。

 

脳以外の臓器だったり、筋肉や細胞に至るまで酸素を用いることで、機能を発揮することで生を全うできているのです。

 

一方で二酸化炭素は、体内で酸素が使われた後に生じる物質になります。

 

細胞や筋肉、臓器は二酸化炭素を用いて、エネルギーを作れません。

 

もし体内の二酸化炭素と体外の酸素が交換されないと、正常に体が機能せず、様々な弊害が生じる可能性もあります。
 

肺によって酸素と二酸化炭素が定期的に交換されることで、僕達は死なずにいられるのです。
 

次に心臓についてです。
 

心臓はポンプのように血液を送り出しています。
 

心臓から送り出された血液は、脳から足まで全身に行き渡ります。

 

血液は消化管で吸収された栄養素を他の細胞等に運んだり、体のあらゆる箇所で生じた不要物を回収したりします。

 

そして血液は心臓へと戻っていきます。

 

このことは酸素と二酸化炭素にも、あてはまります。

 

肺で取り入れられた酸素は血液を介して心臓から全身に運ばれ、生じた二酸化炭素も血液に乗って心臓へ移送された後、肺から体の外に出されるのです。
 

そのため心臓と肺の経路は、他の臓器と異なっています。
 

心臓は大体の臓器とは酸素を送り届けて、二酸化炭素を含んだ血液を臓器から受け取る経路で繋がっています。

 

一方心臓と肺の経路は、二酸化炭素を心臓から送り出し、酸素を含む血液を肺から受け取るものです。
 

この独自の経路によって、全身に酸素を行き渡らせることが出来ます。
 

逆にこの経路が上手く働かないと、酸素が身体中に行き渡りにくくなります。
 

肺が悪くなれば酸素を取り入れられなくなるので、いくら心臓が元気でも、全身への酸素の供給は満足にはいかなくなります。
 

また心臓の機能が落ちれば、肺で酸素を取り込んだとしても、全身に送り届けられず役立てることが出来ません。
 

冒頭で酸素は僕達にとって、ガソリンみたいなものだと述べました。

 

もしガソリンがなければ、車のエンジンはつかず走ることはおろか、エアコン等様々な機能が使えなくなります。

 

つまり臓器が悪くなり酸素が全身に十分行き渡らないと、身体中に著しい影響を与えてしまうのです。
 

体を健康に保つには、肺や心臓の機能を保つ必要があるわけです。

 

例えば肺に悪影響を与える要因に、喫煙が挙げられます。

 

喫煙したら肺は回復しないだろうと思われがちですが、禁煙することによって肺の機能は改善するといわれています。

 

また心臓であれば適度な有酸素運動であったり、食生活の見直しを行うことで、機能低下を予防することに繋がります。

 

生き生きと日々を過ごせるように、酸素を有効活用できる体を目指していきましょう!