今回は完璧に潜む罠、という話をしていきたいと思います。
 

完璧や完全無欠といった言葉や概念に、一度は心動かされた人も多いのではないでしょうか?
 

僕もかつては、何事も完璧にできなければならないと思っていました。
 

ですがそこに固執しすぎると、自分だけでなく他人にも、弊害を与えることが見えてきました。
 

まずは他人に対する弊害からです。
 

完璧過ぎると他人に対して、異常に厳しくなります。
 

僕達は自我を持っています。
 

自我があることで考えや好み、行動に人それぞれ違いが出てきます。
 

言うなれば、自分だけの常識を持っているわけです。
 

本来であれば、各々が自身の常識に従いつつも、社会のルールや相手の常識に配慮して生きているのです。
 

しかし完璧が過ぎると、自分の常識が一番だと思い込んでしまいがちです。
 

そうなると他人の常識が気に入らなくなり、必然的に他人を見下すような態度をとるようになってしまいます。
 

そんな態度で接する人間を、普通は"嫌な奴"だと認識すると思います。
 

嫌な人と関わり合うのは苦を伴うので、周囲から人が瞬く間に離れていくことになります。
 

自身の完璧主義を他者に押し付けてしまうことで、自分と他者の間に軋轢が生まれることとなるのです。

 

次は自身に与える弊害です。
 

それは完璧過ぎるために、自分自身をも生きづらくすることです。
 

生きづらさの例としては先程のように、自分の常識を相手にも押し付けてしまう場合です。
 

最終的に周囲から孤立してしまえば、生きづらさを痛感するでしょう。
 

また完璧にこだわることは、終わりがないことを意味しています。
 

僕達人間は完璧を目指すことはできますが、完璧になることは絶対にできません。
 

ということは、一生涯をかけて目指すわけです。
 

一生をかけて完璧を目指す姿勢は、自分の理想を叶えるために必須事項です。
 

自分の極めたい分野に関しては、この姿勢で挑まなければ成し遂げられないと思います。
 

ですが自分の極めたい分野以外の、言ってしまえば重要度が高くない要素でも完璧を目指すのは、エネルギーの無駄遣いです。
 

完璧を目指すことが増えるほど、一つのことに使える時間や労力は減っていきます。
 

そうなると本気で成し遂げたいことに対して、十分な時間を充てられないため、達成は遠のくばかりです。

 

達成しなければ神経はすり減り、精神的にも悪い影響を及ぼします。
 

まさに本末転倒です。
 

全てで完璧を目指すのではなく、絞り込むことが大切になります。
 

完璧志向が悪いわけではありません。
 

むしろ持っていているべきだと思います。
 

しかし完璧志向が強くなり過ぎることで、自分と他人を苦しめる結果に陥ります。
 

バランスの良い完璧を、目指していきましょう!