- 楽しみ愉しみ
美味しそうな食事描写と美しい風景/着物の描写が特徴の白川紺子作品
今まで『花菱夫妻』のことを何度か書いていた気がしますが、
実は白川作品の中で一番好きな作品について書いていなかった
それが、
『京都くれなゐ荘奇譚』
のシリーズ
現在4巻まで
まだ完結していません
一般的なラノベのイメージよりも、はるかに美しい文章と日本語で愉しめるホラーファンタジーです
- 『花菱夫妻』と『京都くれなゐ』
『花菱夫妻』と『京都くれなゐ』が、白川作品の中では私的ツートップです
どちらも悪霊退治ファンタジーで
幽霊や悪霊は出てきますが、
ホラーというよりも、ファンタジーの範囲内で楽しめます
(ホラー苦手は私でも大丈夫な範囲)
小野不由美さんの『営繕かるかや』に近いマイルドな怖味が最高
ところで、『花菱夫妻』も『京都くれなゐ』も
邪霊を祓っていく部分としては同じなのですが、
対比するとこんな感じ?
『花菱夫妻』 | ⇔ | 『京都くれなゐ』 |
---|---|---|
大正 | 現代 | |
和色辞典必須 | 京都ガイド必須 | |
夫婦 | チーム | |
ヒロイン・男前 | ヒロイン・ほんわか | |
ヒーロー・デレ度高 | ヒーロー・ツン度高 |
『京都くれなゐ』のほうは、チーム戦(?)で、
いろいろな一癖ある人が出てきて楽しい
かつ
皆、それぞれ自分を助けてくれる「職神(しきがみ)」(精霊)の相棒がいるのですが、
それが「白い狼」だったり「狸」だったり
(とくに、「狸」)
いい味だしてていて好きです
- 京都について
お断りなくリンクさせていただいて大変恐縮なのですが、写真が素敵なブログをリンクさせていただきました
小説の中にも描かれている「詩仙堂」など、
素敵な写真に想像がより膨らみます
白川紺子先生は、
…
以前京都に在住されていたため、『下鴨アンティーク』シリーズ等京都を舞台とした小説も数多く執筆されています。
『京都くれなゐ荘奇譚』も、京都を舞台とした呪術幻想ファンタジー・シリーズ
長野の邪霊を祓う蠱師(まじないし)一族・麻績家に生まれた女子高生・澪は、「二十歳までは生きられない」という呪いをかけられています。長野から出ることを禁じられていた澪ですが、内緒で遊びに行った京都で邪霊に襲われ、なぜか澪のことを知っている高校生・高良に助けられます。自らの呪いに高良が関係していると考えた澪は、蠱師ゆかりの下宿屋「くれなゐ荘」に移り住み、呪いについて調べる一方で、周りで次々起きる不可思議な事件にも関わり解決して行きます。
小説の中に描かれている、ムッとした京都の暑さ、など
いつか体験しながら、小説の舞台となった場所を訪ねてみたいです
- おまけ・「ラノベ」とは
ところで、「ラノベ」とは何でしょう?(軽い疑問)
以前、ラノベの定義ってなんだろう?というやりとりをxで見かけて
なるほど、とか、へぇーと、思ったことがありました
例)「絵があるものがラノベです」
本の冒頭に登場人物の絵があるもの、ということですね
たしかに『京都くれなゐ』にも絵があるから、ラノベ?
(私は白川作品は「文芸」カテゴリに分類されている方がしっくりきます)
最終回答的なもの:
こちらの杉井光さん(ラノベ作家さんらしい)のnoteが、なかなか説得力がある説明
結論
前提を述べ終えたところで、いきなり結論である。
ライトノベルとは、
『十代後半あたりの青春期に抱く憧れを、読者の心を惹きつけるための原動力として恥じることなく用いた小説』のことである。
「憧れ」「原動力」「恥じることなく」の三点が肝なので心に留めておいていただきたい。
この定義によって、ライトノベルにまつわるありとあらゆる言説に対して決定的な回答を出すことができる。以下、いくつか解説しよう。
ライトノベルが広すぎる
…
いきなり結論を引用させていただきました
ネタバレ的でゴメンなさい
ご興味ある方はぜひ元のnoteにあたって下さい
noteより引用:
「青春期の憧れ」というものは加齢と共にすっかり消えてしまうわけではなく、一定数の人々は何歳になろうと保持し続けるのである
私は「一定数の人々」だなと思いました
- おまけ2・紹介した本
憂世を忘れられる楽しみに
気晴らし読書もいいものです
・小野不由美さん
・白川紺子さん
・白川先生の関連post