今日は乳がんの検診、自己触診について書きます。
先日の北斗晶さんの乳がんの公表、驚かれた方も多いかと思います。
著名人のがんに関するニュースが続いたので、自分の健康について考え直した方もいらっしゃるでしょう。
私自身も思うところがたくさんありました。
生涯で日本人の2人に1人ががんにかかる時代。誰もががんになる可能性があり、全く他人事ではありません。
中でも乳がんは女性の12人に1人が罹患する頻度の高いがんです。
女子校の1クラスで3-4人乳がんにかかる人がいると考えると本当に高い割合ですね。
頻度が高いという一方で、乳がんは早期で見つける事ができれば生存率が非常に高いがんの1つでもあります。大きさ1cm以下で発見された乳がんの10年生存率は97%です。(5年生存率ではなく10年の経過でみることができるくらいなのです)
改めて早期発見の重要性を感じます。
乳がんの早期発見のために『乳がん検診』は大切です。具体的にはマンモグラフィ・超音波検査。
どちらの検査を受けるべきかは実は年代によっても医師の中でも意見がわかれるところなのですが...
両方受けた方がもちろん精度としてはあがりますが、若くて乳腺濃度が高い人はマンモグラフィでは乳腺が白くうつってしまい腫瘍を見つけにくくなるため、一般には超音波検査の方が診断に適しています。
40代以上では「マンモグラフィ・超音波検査、両方受けた方が良い」とする医師が過半数をこえています。
マンモグラフィは乳がんの初期のごく小さな石のような石灰化を写し出せるのが大きな利点です。乳房が大きく深部まで超音波が届かない方、閉経後で乳腺が萎縮し脂肪に置き換わっている方ではマンモグラフィが適しているといえます。
高齢でも乳腺濃度が高いままの人もいますし、一概に年齢で区切ることはできませんがやはり40歳というのは一つの目安になっています。
このブログを読んでくださっている男性の方も、ぜひ奥様や大切な人に乳がん検診をすすめてあげてください。後押しがあってようやく踏み出せる人も多いはずです。
そして、もう一つ。
乳がんは自分で触れることができる数少ない癌です。
『自己触診』やってみたことありますか?早期発見のためには自分で乳房の変化を気に留めておくということも重要になってきます。
定期的に自己触診を行っていれば、より早期の癌として見つける確率が高くなります。
月に一度、生理の1週間後くらいが乳腺の状態としては触りやすい時期です。閉経後の方は「毎月何日」とぜひ決めて自己触診の日をつくってみましょう。
(地域新聞社ピンクリボン特集より)
①鏡の前で自分の乳房の形、乳頭の向きなどを確認します。左右差がないか、乳房の表面にくぼみやしわがないか、乳頭にただれ、へこみ、位置の違いがないかを確認します。(乳がんが乳房の皮膚の近くに達すると皮膚にえくぼのようなくぼみができます。また乳がんが乳頭の真下にできると乳頭が傾いたり陥没したりします。)
②次に両手を高く上げます。このとき、乳房「ひきつれ」を感じることがあれば、その位置をチェックします。腕を上げた姿勢のまま、少し体を左右にひねったり、かがんだり体勢を変化させて、同様にひきつれを確認します。
③触診の仕方は、指の腹(人差し指指・中指・薬指の3本)で乳房の表面全体を軽くなで、しこりがないかどうかをチェックします。(のの字をかくように触っていくと良いです)
腕を下ろした姿勢と上げた姿勢で、左右それぞれを観察します。
お風呂で行う視診、触診しやすいかと思いますが、乳房が大きな人はベッドに仰向けに寝ることで乳房が平たくなってチェックしやすくなります。