武夷紅茶新茶種:赤甘(遊茶) | 船橋市茶文化資料室

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2020-2024/2中国唐代・陸羽『茶経』
2024/3~現在・『茶の民族誌ー製茶文化の源流』

新品種と言わず、新茶種と書いたのは
日本語の「品種茶」の品種という言葉に間違ってほしくないからです。

武夷紅茶と言えばら松脂でいぶして香りをつけるラプサンスーチョン(正山小種)が有名です。

実は松で燻さない紅茶も作っています。その中に「銅駿眉」という名をつけ、
販売したものは「赤甘」です。

中国紅茶の最新事情に詳しい方ならご存じだと思いますが

「銅」の上に「銀駿眉」、「金駿眉」があり、
それぞれ、武夷紅茶の最高峰と称賛された紅茶です。

「銅駿眉」という名は格下だと思われたくなかったのでしょうか

「銀」と「金」駿眉達が知名度が上がるに連れて

名前は「赤甘」に改めました。

そもそもラプサンスーチョンの品種は何でしょうか

現地を訪ねた時

武夷菜茶小葉種茶樹(地方群体種、有性繁殖)をよく耳にします。

地元の人達は「菜茶」と省略して言います。

最近「金駿眉」は海抜1500m以上の野生小葉種(奇種という)の芽茶が原料、

とよく宣伝しています。その野生の小葉種はこの「菜茶」がどうか不明ですが。


「赤甘」はおそらく武夷桐木地域の「武夷菜茶」(地方群体種)がメイン。

摘採基準は一芯二葉。葉の開き程度で「大赤甘」(葉開きは全開、葉っぱが大きい)と「小赤甘」(葉開きは芽状態に近い、茶葉が小さい)に分けられます。

今朝飲んだ「小赤甘」。「遊茶」で購入。賞味期限は2014年2月。すでに過ぎていますむっ

悠々茶館の茶会の時一度使っただけで、その後未開封。




篩をかけないそうで形状がかなり大きい

茶葉の外観(2枚)








水色。ティーカップが変わると色感もかわります。
写真やネットの紹介は本当に参考の程度です。あまり過信すぎないように





さて新茶種と言ったので
いつ頃からでしょうかと聞かれると
うん、よくわかりません。

私が武夷桐木に訪ねた年は2007年の春。丁度「金駿眉」の試作品が世に出る頃でした。

「赤甘」という商品名の紅茶はその後ではないでしょうか



疑問:

ラプサンスーチョンの品種について

「武夷菜茶」の別名は「奇種」という。うん、これは要確認内容です。