冬の札幌あるある | まちや 蕎麦日和

まちや 蕎麦日和

札幌市西区の住宅街にある、小さなそば屋です。
摩周産そば粉を使った本格手打ちそばを提供しています。
そんなワンオペそば屋の独り語り。

 

年が明けて、札幌は大雪も降らず、落ち着いた雰囲気です。

まちやもお客様は少なくて、のんびりと過ごしています。

 

この間、本州から転勤してきたお客様がいらっしゃって、「札幌って雪が積もった方が家の中は温かいんですよ」と話したら、びっくりしていました。

そう、雪が積もって軒下くらいまでくると、毛布のような役目をして、寒さが和らぐんですよね。

 

今回は、こんなエピソードから思いついた、北海道以外の方にお届けする、「冬の札幌あるある」特集です。道内にお住いの方も「あ~、そうそう」と楽しんでいただけるかも♪

 

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■起きる時間は、除雪次第

雪が一定量降ると、朝、除雪車が入ります。

大体5時くらいまでに除雪車が来て、雪をかき分けて行きます。道路わきに雪が寄せられるので、自分の家の出入り口にたまった雪を除けなければなりません。

ですから、雪の予報だと早起きするし、降らないと少し余裕を持って起きることになります。

寝る前に翌日の天気予報を見て、雪が降りそうだったら、目覚ましの時間を早めておきます。

 

■雪かきコミュニティ

大雪が降った朝は、早くから除雪することになります。

そんな日はお向かいやお隣さんなんかも一斉に出てきますので、

「いやー、今年も雪が多いですね」

なんて挨拶を交わします。

普段は話をする機会が少ないお宅でも、こんな時はコミュニティが活発になります。

 

そういえば、昔住んでいた所のご近所の年配男性、

「もう大変! きょうは3回目だー」

と口では大変そうに言っていますが、顔はしっかり笑っているんです。家の前は、アスファルトが出るくらいきれいに除雪されているし、寄せた雪の山も垂直に雪かきを入れて、とってもきれいでした。雪かきが大好きな方、この時期によく見かけます。

 

■転んでも笑って立ち上がる

これは交差点での話。

つるつる路面になると、横断歩道を渡っている時に、すってんころりんとなることがあります。

これが不思議なんですけど、反射的に笑って体に着いた雪をほろって(北海道弁です)から素早く歩き出して、その場から逃げ出してしまいます。

 

渡り終わって、人ごみに紛れてから、おもむろに「イテテテ・・」となります。転んだ瞬間は、恥ずかしくて痛さを感じないんですね。

 

この時期の会話で「今シーズン、まだ転んでないんだよね」と自慢したりするのも定番ですね。

 

■一番滑るのは

よくブラックアイスバーン(黒く凍っている道)が滑ると言われますが、本当に滑るのは初冬のテカテカに凍った道路です。スケートリンクよりずっと滑ります。

テカテカ道路にさっと新雪が降った時も、ものすごく滑ります。

 

ブラックアイスバーンが危険なのは、凍っていない道路と見分けがつきづらいから。北国のドライバーは、そのことをよく知っていますから、慣れればそれほど危険ではありません。

 

■ブレーキはじわっと

ずっと昔、まだ冬タイヤがスパイクタイヤだったころは、ポンピングブレーキが勧められていました。力強く踏むと、タイヤがロックしてずるっと滑ってしまうから、ぐっ、ぐっと何回かに分けて踏みます。まだABSも無かったしね。

 

スタッドレスタイヤが普及すると、ポンピングじゃないくて、じわっと踏むブレーキが推奨され出しました。実際、こちらの方が短い距離で止まることができます。

 

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一年のうち4~5カ月は雪がある札幌。私たちの冬の常識、いかがでしたか。