四つ出しのコツ | まちや 蕎麦日和

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札幌市西区で9年間営業していたそば店を閉店。
元そば屋として、そば打ちやグルメ、
そして趣味のことなどを綴っていきます。

丸くのした生地を四角くする四つ出し。

これを初めて見た時は、魔法を見ているように感じました。

 

そばを打ち始めたアマチュア時代は、

多少変形してもあまり気にしていなかったのですが、

プロになると食材を効率的に使うため、

きっちり真四角になるように仕上げたい。

 

四つ出しの難しいところは、

生地を巻きつけて転がす時に、

何回転がせばこうなるということが分からないこと。

 

最初のうちは、

1回目は6回転、2回目は5回転という具合に、

回数を決めて行っていましたが、

生地の固さや打つ量によって、

適正な回転数が変わってくるのです。

 

そこで最近は回転数で決めるのではなく、

生地の変形の度合いを見るようにしています。

 

それはこんな方法です。

 

これは1回目の途中。

見ているのは、画像の上部のとがった部分。

ここの角度を見ています。

これではまだちょっと回転が足りなさそうです。

 

もう少し転がしたところ。

これくらいがいいようです。

あまりとがり過ぎると、角の部分が薄くなり過ぎるので、

この程度にとどめます。

 

2回目を終えたところ。

左右均等にとがっていて、

ラグビーボール型になるくらいがいいと思います。

ひし形に近くなってくると、転がし過ぎです。

 

そば打ちの作業って、

不可逆、つまり後戻りができないことが多いのです。

やり過ぎ=失敗につながってしまいますよね。

四つ出しもそんな作業の一つです。