子どもの理想の睡眠時間は? | Y’s Lab.

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スタッフのカズです。
最近は天候が崩れ気味ではありますが、2月にしては、暖かくて過ごしやすいですね。

フィードバックで多くの保護者さまと話していて度々気になるが、就寝時間の遅さです。
子どものうちは、日中健やかに過ごすためにも、成長のためにも、しっかりと睡眠時間を摂った方が良いとは分かっていても、時間の調整、確保が難しいようです。

私の幼少期は、夜になったら子どもが楽しめるようなテレビ番組も放映されておらず、夜更かししてできることといったら、本を読むくらいしかなかったように思います。
しかしながら、小学生でも、スマートフォンやタブレットを扱う現代においては、楽しめるコンテンツが無限にあり、いくらでも夜更かしできてしまうのでしょう。

では、子どもにとって理想の睡眠時間と、実際の統計データはどうなっているのか確認してみましょう。

厚生労働省の健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会が2023年に公開した「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」(pdf)によると…

「睡眠が不足することで肥満リスクの高まり、抑うつ傾向が強くなり、学業成績が低下し、幸福度やQOLの低下することが報告されています。
米国睡眠医学会は、1〜2歳児は11〜14時間、3〜5歳児は10〜13時間、小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間の睡眠時間の確保を推奨しています。
夜更かしを習慣化させない工夫として、起床時の日光浴、朝食の摂取、運動習慣の定着、寝る前のデジタル機器使用の回避が挙げられています。」


続いて、ニフティキッズの2022年に公表した睡眠についての調査レポートによると…

「小学生の平日の睡眠時間は「7時間」「8時間」「9時間」が多く、48%が睡眠時間が足りていないと感じていたそうです。また、足りていない理由として、勉強やYoutubeなどの動画鑑賞、塾や習い事、ゲームなどが理由に挙げられていました。」

厚労省推奨の小学生の睡眠時間9~12時間と先程のアンケートを比較すると、9時間未満の小学生が全体の68%にのぼることになります。
また、睡眠が足りない理由としても、動画鑑賞(36%)、ゲーム(17%)、メールやLINE(7%)と電子機器の使用に関するものが多く、予想通りとはいえ、無視のできなない要因となっていることは間違いないと思います。

ユーチューブもゲームもお友だちとのメッセージのやり取りもどれも楽しいし、いくらでもやれてしまうものです。
生活の質を高めるために、娯楽を断ち切って、睡眠時間を自律的に確保できるお子さまはまれだと思うくらいで良いでしょう。

そう考えると、保護者さまが大変ではあっても、就寝時間をあらかじめ決めたり、電子機器を預かったりといった調整を行っていくことが望まれるということなんだと思います。

#ケージの隅で丸くなって眠るラビちゃん