グループコース | Y’s Lab.

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当研究所は、すべての方を対象に、社会で生きぬくための有効なスキルをご提案、ご提供するための施設です。
臨床心理士が独自に開発したSSTプログラムを提供し、皆さまの「生きる力」の育成に尽力いたします。

2週目は縦割りグループの実施日でした。

小学生と中高生が参加し、ディベートをしました。

ディベートは2回目でしたが、ディベート経験のないお子さんたちもコツをつかんだ様子で、生き生きと意見を交わす姿が見受けられました。その姿を見て個々の成長を感じました。

#沈む太陽
 

グループワーク

高学年はアクティブワークを行いました。

今回のワークは前回から引き続き「説得」です。

「愛情と経済力のどちらを選択しますか」という課題について、それぞれの立場に分かれ講師を説得します。

愛かお金かというテーマは永遠のテーマとされ、ディベートのテーマでも取り上げられることが多いテーマです。どちらの立場に立つのかは、話し合いによって決定してもらいますが、その時に個人的には愛を選んでいたお子さんがお金の立場で説得を行うことになる、またはその反対になることは致し方ないことです。自分の考えと反対の立場になってしまった時に、なかなか気持ちが切り替えられずそれとともに思考も働かなくなってしまい、自分の考えと異なっているから考えられない!と若干パニック状態になることがあります。しかしながらこのようなことは実社会ではよく起こることです。自分の意見と異なった意見を採用しなければならなくなった際、いち早く気持ちをきりかえ、その意見を理解しなければなりません。そのような場面を想定し、ピンチをチャンスに変えていくための心構えやそのノウハウを学んでもらえたということが今回の成果ではないかと思います。

縦割りワークでは「過去と未来どちらに行きたいですか」というテーマでディベートを行いました。
それぞれのメリットとデメリットをよく考え、行く理由やその意味をわかりやすく伝えられたお子さんもいて大変盛り上がりました。今ままでメリットとデメリットを思考するワークをたくさん積み重ねてきた成果を感じられた瞬間でした。

 

コミュニケーションワーク

今回のテーマは「お友だちのものを壊してしまった時の対応」です。

工作の授業で、自分はうまく作製できなかったのに、お友だちはとても素敵なものを作り上げていたときに、お友だちに対して羨ましさを感じるものです。ただその気持ちをうまくコントロールできず作品を壊してしまった場合の対処方法を問う課題について考えてもらいました。

大切なことはスキルだけ教えるのではなく、その時の自分の気持ちや相手の気持ちを考え、なぜそのような気持ちになったのかその理由をきちんと言語化させていくことです。自分がお友だちに対して嫉妬の気持ちを抱いたこと、そしてその気持ちをコントロールできなかったことなどを理解した上での謝罪でなければ言葉だけの謝罪になってしまいます。自分がだけがモヤモヤした気持ち(つまり嫉妬心)を感じていると思い込んでいるお子さんがいますが、その感情は多くの人が感じるもので、その感情のアウトプットの仕方も適切な方法があるのだということを繰り返し教え、学んでもらうことがとても大切だと思います。

 

小作文ワーク

テーマは「みんなが悲しい気持ちになる話を書きましょう」です。

前回は楽しい気持ちをどれだけ一般的感覚で表現できるかを見させてもらいましたが、中には自分が楽しいから他人も皆楽しいに違いないと思うお子さんもいます。今回も自分が悲しいから他人も悲しいに違いないという視点のお子さんはいましたが、周囲の人皆がそのことを同じように感じるだろうかという視点を変えて考えさせる癖をつけさせるような指導を繰り返しする必要性を感じています。

このような視点チェックをしないお子さんは意外に多いものです。この視点チェックを一つのルーティンにできるよう繰り返し指導していきたいと思っております。