の続き
それからまた暫くして、前回行くのを断念したお化けペンションへ向かいました。
以前訪れた時に場所は既に確認済みなので、今回はすんなりとお化けペンションへたどり着けました。
何が起きてもすぐに出れるように、車を出入口方向に向けて車を停め、準備を整えると早速お化けペンションの探索を開始しました。
ここでは過去にオーナーの男性が気が狂って奥さんや子供を惨殺したなどの噂があります。
yuki☆『うわー…。やっぱ雰囲気あるわここ。』
matsu『かなり不気味だね…。』
ボロボロに朽ち果てた洋風の建物は、まさにお化け屋敷そのものでした。
恐る恐る廃墟内に足を踏み入れると、まず目に入ったのが、正面にある暖炉でした。
yuki☆『これがあの稲川淳二の怖い話にもあった有名な暖炉だね。』
matsu『そうだね…。』
(※このお化けペンションの怖い話は次回の別の記事でご紹介します)
噂によるとこの暖炉の下辺りに地下室があるらしいのですが、瓦礫に埋もれているため確認できませんでした。
既に壁のない骨組みだらけの建物内を歩いていると、奥に風呂場がありました。
yuki☆『あっ!この風呂場。確か一番ヤバイって言われてるよね…。』
matsu『そうそう。気持ち悪いね…。』
そこには過去に子供が殺されたと言われている風呂場がありました。
確か稲川淳二さんの『恐怖の現場』というホラーもののDVDで、この風呂場の水面に子供の顔が映っていました。
この風呂場は特に嫌な感じがしたため、足早に離れました。
続いて2階に上がってみると、床はほとんど朽ちて残っておらず、更には天井の屋根が抜け落ちていました。
matsu『これ天井もうないじゃん…。危ないな…。』
yuki☆『わかる。2階は特に何も無さそうだな…。』
2階にはトイレや客室だったらしき部屋など幾つかありましたが、これといって特に見るものもありませんでした。
matsu『そろそろ出ようか。なんか嫌な感じがしてきた…。』
yuki☆『そうだね。もう見るのも無さそうだし…。』
ペンションから脱出するとすぐに車に乗ってこの場を離れました。
yuki☆『どうだった?お化けペンション。なんか感じたりした?』
matsu『うーん…。なんか足音みたいなのはめっちゃ聞こえたけどね。』
yuki☆『わかる。確かに2階にいる時それっぽいの聞こえてたよね…。』
matsu『でもさ、そんな思ったほどじゃなかったよね😅』
yuki☆『まぁ確かにね。でも今回はたまたま何も起きなかったけど、次来たらただじゃ済まないかもよ(笑)』
幸い今回は特に何も起こることもなく、無事に探索を終えました。
しかし本当の恐怖はこの後に待っていたのです…。
そしてそれから数日後、この日もmatsuと一緒に福島県内の心霊スポットや廃墟巡りしていました。
するとその帰り道、たまたまお化けペンションの近くを通りかかったので、ついでに見てこようという事になりました。
(今思えばやめておくべきでした…。)
今までと同じように猪苗代湖湖畔の道から交差点の信号を左に曲がり、高速道路下のトンネルをくぐって森の坂道を上がっていきました。
するとそこには相変わらず不気味な雰囲気を醸し出す洋風のペンションが建っていました。
(実はこの時何故か今までとは違う、殺気というかいつもより怖い感じがしました。)
yuki☆『相変わらず不気味だなここ…。』
matsu『そうだね…。』
今回は中には入らず、中古のビデオカメラで撮影しながらペンションを外から眺めていました。
(この時カメラは赤外線のナイトモードでした)
するとその時、ペンションの脇にある電柱の上の辺りに、何やら動き回っているものが目に入りました。
yuki☆『えっ?なんだこれ?』
それは何故か肉眼では見えず、カメラ越しだと見えるのです。
気になったのでよく見てみると…、
それはまるで人の生首のような感じに見え、ユラユラと揺れて動き回り、こちらの様子を伺っているように見えました。
しかし、少しするとその生首らしきものはいつの間にかどこかへ消え去って行きました。
yuki☆『えっ?ヤバ…。今のってもしかして…。』
もしや霊を見てしまったのでは…?と思いましたが、きっと何かの見間違えだろうと自分に言い聞かせ、なおも廃墟を懐中電灯で照らしながら眺めていました。
するとその時の事です。
突然隣にいたmatsuが、
matsu『えっ?!』
と言い、
その言葉を聞いた途端、今度はペンションの内部が
ピカッ!
とフラッシュを炊いたかのように、一瞬白く光ったのです。
yuki☆『えっ?!あれ?今あそこ光った!』
matsu『えっ?!マジで?』
しかしそこには光るようなものは何もなく、真っ暗な廃墟内部の闇があるだけでした。
(不思議な事に、何故かこの時matsuにはその光りは見えなかったそうです)
もしかしたら誰か人がいたのかと思い、念のため懐中電灯で照らして廃墟内を確認してみましたが、勿論そこには誰の姿もありませんでした。
身の危険を感じたため、
yuki☆『早くここから逃げよう!』
そう言い放ち、全力疾走で車まで戻りすぐにこの場を離れました。
ペンションから離れ、とりあえず一旦落ち着かせるため近くのコンビニに車を停めました。
yuki☆『さっきのヤバかったね…。誰もいないのに廃墟の中光ったし…。』
matsu『うん…。でも俺さ、実はさっき声聞こえたんだけど…。』
yuki☆『えっ?マジで?どんな感じで聞こえたん?』
matsu『女の子の声だったと思う…。』
matsuの話によると、廃墟が一瞬光ったのはわからなかったそうなのですが、それと同時に女の子の声が聞こえたんだそうです。
しかもその女の子はmatsuのすぐ耳元で、何しに来たの?と囁くように話しかけてきたそうです。
そして更に恐ろしかったのが、撮影していた動画には女の子の声は確認できなかったのですが、フラッシュのような光りと生首のような謎の物体はしっかりとカメラにも映っていたのです。
しかもそれは見れば見るほど人の生首のように見えるのです…。
あそこはやはり遊び半分で近づいてはいけない、呪われたペンションだったのです…。
あまりにも恐ろしかったため、残念ながら動画は削除してしまいましたm(_ _)m
もし消していなければ、今頃SNS等で公開できたかと思いますが、当時はまだYouTubeはやっていなかったので、ヤバイのが撮れたな位にしか思っていませんでした(笑)
もう二度とこの場所には近づかない…。そう決意したのですが、それから数年後、今度はYouTuberとして再びこの呪われたペンションに足を踏み入れてしまう事になるのです…。