竜宮城は不老長寿の理想郷だ No.371 12月28日発

 

 助けた亀に竜宮城に連れてこられた浦島太郎は、約3年間そこで過ごしたと伝えられています。竜宮城の1年は、地上の100年に当たりますから、3年というと300年、太郎は夢のような暮らしをしたことになります。

 それでは、太郎が竜宮城でどのようなおもてなしを受けたか、戦前の国定教科書に載っている童謡の一部を挙げてみます。

 〽乙姫さまのごちそうに、タイやヒラメの舞い踊り、ただめずらしく面白く、月日のたつのも夢のうち

*タイやヒラメは、長寿食の代表格

 このおもてなしの中に出てくるタイやヒラメには、その姿、形が優美なだけでなく、不老長寿の成分がぎっしりと詰まっています。

 タイは、ほんのりとした紅色をしています。その皮や身には良質のタンパク質がたっぷりと含まれており、その紅色の正体は、不老長寿には欠かせない抗酸化物質のアスタキサンチンという色素によるものです。タイはたいへん栄養価が高く、海の幸のごちそうとしては、最高級の食材です。

 また、ヒラメは、白身の部分は良質の高タンパク質で、ビタミンのB1やB2が多く含まれています。さらに、脂肪分が少なく、味は淡白でさっぱりとしていますから、刺身なら、毎日食べても胃腸の負担になりません。それにビタミンB1は、体に大切なエネルギー代謝の補酵素であり、ビタミンB2は、女性の美容に深く関わっています。

 太郎をもてなした乙姫さまは、こうした海の幸のエキスを吸収して300年どころか、気が遠くなるような歳月、その若々しい美貌を保っていたに違いありません。

 現代に生きる我々も、その素晴らしい海の幸の効能にあやかりたいものです。

 

「病院にかかるお金がありません!最もかしこい医療費捻出の裏ワザ(幻冬舎)」

本の一部より