お米のスープは極上の免疫スープ No.358 12月15日発

 米(こめ)文化は、日本人の食生活にとって、切っても切れない関係にあります。

 それを示す言葉として、88まで長生きした人を「米寿」といって祝います。

 米寿の米という字は分解すると八十八になります。しかも、八十八は、「末広が

り」の意味をもつ大変めでたい数字です。

 日本人は、このお米を生まれてまもなくから死の直前まで口にして生きています。

 赤ん坊が離乳期を迎えると、お米のエキスが詰まった「おもゆ」を口に含ませて、お米の味を覚えさせます。そして高齢になって、衰弱して食事がなかなか摂れなくなると、この「おもゆ」は、今度は栄養補給のために活躍します。

*米には想像以上に凄い、生命を守るエキスが含まれている

 精白米には、100g当たり、次のような成分がびっしりと詰まっています。

 タンパク質6.1g、脂質0.9g、炭水化物(糖質)77.1gミネラルとビタミン類、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、亜鉛、ナトリウム、鉄、マンガン。

 ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、パンテトン酸、ビオチン、などが含まれています。

 お米のタンパク質を調べてみると、人体に絶対必要な9つの必須アミノ酸が、玄米では100%、精白米では93%含まれています。このようにお米は実に栄養のバランスがよく、主食として我々日本人の生命を支えてきた理由がよく理解できると思います。

*衰弱した時にはお粥が最強の助っ人になる

 このお米を、食欲がない時にお粥にして食べます。

 その時の体の状態を考え、お粥の濃さを決めます。

 病院の病人食も、患者さんの嚥下機能の回復状況を見ながら、お粥のお米と水の割合を決めています。

 全粥、七分粥、五分粥、三分粥、という具合に調理されたお粥は、食欲の回復のために、どれほど役に立っているかわかりません。特に、年を取ったらお粥を積極的に食卓に並べましょう。

 

「病院にかかるお金がありません!最もかしこい医療費捻出の裏ワザ(幻冬舎)」

本の一部より