①風邪薬の治療薬しかないコロナ感染治療
これだけコロナが猛威を振るい、感染者が増えているのに、わが国のコロナ治療には決め手を欠いているのが実状です。
外来治療の受診もままならず、自宅で療養しているコロナ感染者は、ついに全国で156万人を超えました。(8月24日現在)
その治療といえば、解熱剤のカロナールやロキソニン、或いは咳止め、去痰剤など、カゼ薬程度の薬しかありません。
その解熱剤も品切れ状態で、なかなか薬局などでは入手困難になってきています。
②入院治療は、受けられない状態に陥ってきています
わが国の全国のベッド数は、158万床あります。この内現在、コロナ感染対応のベッドは5万床しかありません。
そこに、1日150万人以上の入院希望者が殺到することになれば全国の病院は、たちまち医療崩壊に陥ってしまいます。
今更、わが国ではベッドの増床は不可能に近いと思いますが、かつてアメリカやイギリスが一時野戦病院並みのベッドを大量に用意して、患者を収容したことを思えば、今の状態をつづけていては、コロナ戦争に勝つ見込みは立ちそうにありません。
③自宅待機者の治癒は、非常に遅いのが特徴
我々医療機関がその感染後の経過を見ている限りでは、在宅療養者は、感染後、とても10日では完治していません。
PCR検査をすると、10日経っても陽性と出る人が続出しています。
私の患者では、感染後、20日経っても陽性、更に自宅待機をさせざるを得ない患者もいます。
また、10日前後で症状が完全に消えても、会社に出社したために、会社内部の感染が発生し、クラスターになった例もあります。
治療経験から考えると、40代から50代の働き盛りの人でも、自宅療養は3週間経たないと、ウイルスが完全に体内から消えないのではないかと予想しています。
④最善の対策はPCR検査の完全実施と余裕をもった療養生活だと思います
感染率世界一の汚名を返上し、国民をコロナから守るためには、費用を惜しまず、PCR検査の積極的な実施と、感染者の入院治療を行うのが絶対に必要な対策になってきたと思われます。