多品目を食べることが、長寿のコツ

 近頃は、多くの食材を毎日小まめに摂取することが健康維持に役立つと考えられています。

 あるお寺の精進料理では、一回の料理に18品目の小鉢を用意して提供し、宿坊に泊まる檀家の人たちに大好評を博している所もあるといいます。

 年を取っても、一日に取らなければならないカロリーは決まっています。少なくとも最低1200~1500キロカロリーの熱量を補給しなければ、健康は保てません。また、コロナのようなウイルスと戦うための免疫力をつけるためには、カロリーだけではなくて、栄養が十分に含まれた食材を摂る必要があります。

 もっとも、こうした食事のことばかりを気にしているのでは、気が安まらない、という人もいるかもしれませんが、そう難しく考えることはありません。栄養摂取のコツは「好き嫌いをせずに雑食を心がけること」です。何でも口にすることができれば、しらずしらずの内に、体に必要な栄養素は入ってくるものです。

 

食事は「和」の心を忘れずに

 それともう一つ、食事をする時に心がけたいのは、孤食を避けることです。できるだけ独りで食べないで、夫婦、家族、仲間、との楽しい食事を心がけることが大切です。「和」の心をいつも意識して食卓に向かうと、食べたものが全て血となり肉となることは間違いありません。

 それから、この項では触れませんでしたが、長寿のためには、和洋折衷の肉料理も必要です。年を召されたら、ローカロリー、高蛋白質の鶏肉を中心に、牛の赤肉や、ビタミンB1の多い豚肉も、小鉢料理の一品に加えることもおすすめいたします。

 なぜなら、洋食の肉料理は、日本人の寿命に大きく貢献してきたことは間違いないからです。さらに、長寿食のコツを付け加えますと、食卓を囲む人々の間から笑い声が絶えないこと「笑う門には福来たる」の格言を忘れずに食べることを心がけましょう。

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