ドクター志賀のワクチンと免疫の羅針盤 No.152

 

テーマ① わが国の3回目の接種率30%

テーマ② 接種率、世界に後れをとる

 

3回目接種率、目標には、まだまだ時間が必要か

 3月15日の新聞報道によると、わが国の3回目のワクチン接種率は国民全体では、31%(3月15日現在)に止まっている。3回目のワクチンが始まったのは、昨年12月ですから、既に3ヵ月半を経過していますが、その接種率は意外な程伸びていません。

 因みに、1回目と2回目の接種率は次の通りです。

   1回目接種  80.5%

   2回目接種  79.3%

これに比べると3回目は相当接種が進んでいないことを示していると思います。

 

感染率は減少傾向にあるが、依然として死亡者数は多い

 全国の1日の感染者数は5万781人(3月15日現在)ですから、相当減少してきています。一時は9万から10万という感染者数でしたから、それに比べると、2分の1になりました。しかし、専門家の分析では、その減少率は鈍化傾向にあり、むしろ下げ止まりの様相を呈しているといえます。それに気になるのは死亡者数です。3月14日現在、116人の方々が亡くなっています。

 この数値は決して低いとは言えず、この先再び感染率が上昇に転ずる、いわゆるリバウンドが起こる火種になるのではないかという不安の声も聞こえてきます。これからわが国は、桜の花見と5月のゴールデンウィークを目前にしています。人出が多くなるシーズンを迎えて、変異株のオミクロンBA.2やBA.3が猛威を振るわなければ良いが、と確かに不安を覚えます。

 

世界は急激に減少傾向を呈している

 米ジョンズ・ホプキンス大学の統計によると、3月15日、1日の感染者と死者の数は次の通りです。(米国は16日現在のデータ)




④上記のように、世界のパンデミックは急速に終焉を迎えるように見えます。だが、オミクロン株は、季節性がなく、大流行を起こしていますから、決して油断はできません。

 従来通り、マスク、手洗い、うがい、3密を避け、ソーシャルディスタンスを尚且つ、自己免疫を低下させないように注意しなければなりません。

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