読書感想218 ルポ路上生活(現代社会・ノンフィクション) | フリスビーの読書感想

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「ルポ路上生活」

(國友公司著 彩図社)

 

 

ホームレスは一体、どんな生活をしているのか?

 

まえがきに書いている、著者の長年の疑問でした。

そして2021年夏、時期的にタイミングだと判断した著者は長年の疑問を解決すべく2ヶ月、路上生活を行いました。

 

その2ヶ月の生活状況が書かれているのが、本書です。

果たしてその真相はいかに…

 

 

まず読んでいて思ったことは、

 

意外に食べ物には困っていない

 

ということ。

今回、著者が暮らした主な場所は

 

新宿、上野、荒川河川敷

 

なのですが、よく炊き出しの話が出てきます。

実際にそれのはしごを行うのですが、それを数件行っていると、むしろお腹いっぱいという状態になるとか。

 

もちろん支援者の方には感謝しているとは思っているようですが、そういった方々のおかげで食べ物には困らず、暮らしていけるようです。

ただ

 

この支援がなくなると路上生活者は困窮するので、これからも続けてほしい

 

という願いが書かれていました。

 

 

ほかには

 

こだわりの強い人も存在する

 

ということを感じました。

僕がこの状況なら、

 

・炊き出しや支援物資は感謝しながらもらう

・生活保護を受けられるのなら受ける

 

という手段を取ると思いますが、中には

 

行政や宗教には頼りたくない

 

という方もおり、そういった支援を敢えて断っている方もいるようです。

そこまでこだわらなくてもいいような気もしますが、こればかりは個人の人生方針というものがありますので、強要はできません。

色々な方がいるのだと、痛感しました。

 

 

感想としては

 

路上生活者の状況が想像と全く違っていた

 

というのが本音でした。

個人的には

 

・お腹をすかせて苦しんでいる

・夏は暑く、冬は寒くてつらい

 

というイメージがありましたが、実際は違うとのこと(夏はやはりつらいようですが)。

 

それでもできるなら路上生活はしたくないので、生活保護を申請し、アパートに…

と思ってしまいます。

このあたりも個人の考え方次第、なのかもしれません。

 

本書は路上生活のリアルを知ることができた、参考になる1冊でした。

 

 

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