伊江島の主要産業である農業。
その中でも 「葉タバコ」 は多くの農家で栽培されています。
３月～６月の繁忙期はあちこちでアルバイトを募集します。
農家はたくさんあるので条件は様々。
１０年前に私が経験した例をご紹介します。
２月に伊江島に行きました。
２月は葉タバコはまだ忙しくなくてサトウキビの収穫を手伝いました。
手斧で根元を刈ります。
手には振動と衝撃が大きくて結構な重労働です。
刈ったものを集めて要らない部分を更に切り取ります。
綺麗になったサトウキビを山にします。
採りたてのサトウキビ。
機械化も進んでいてコンバインで一気に刈り取ることもできます。
サトウキビ栽培のアルバイトはあまりないかもしれないです。
３月に入ると葉タバコが成長してきてやることが増えてきます。
葉タバコの苗が成長するまでの作業は
雇い主さん家族でやってしまっていました。
私が最初にやり始めた作業は
畝間（うねま）の除草や畑の周りの除草。
雇い主さんが
できるだけ除草剤を使いたくないということだったので
みんなで草刈りがんばりました。
こんな写真しかなくてごめんなさい。
葉タバコの畝間
最初の頃は一日中草刈りでした。
その次は
葉と茎の間から「わき芽」が出てくるのでそれを摘み取ります。
ある一定の枚数が出ると摘心（てきしん）して葉を育てます。
それからしばらく、除草、わき芽取りが続きます。
そしていよいよ収穫が始まります。
写真の機械に乗って収穫します。
操作をしながら収穫していきます。
二人乗りなので
助手席の場合運転手のペースに合わせて
収穫しなければいけない。
運転手の場合は操作をしながら収穫し、助手席の様子も把握しなければいけない。
どちらも最初は難しかったです。
１株から数枚ずつを下から収穫していきます。
葉が傷まないように丁寧に速く収穫。
おしゃべりする余裕のない作業でした。
その他にも葉を作業所で乾燥させる作業などがあります。
生活は、寮完備で必要な物は特にありませんでした。
食事は基本自炊。
時々、沖縄手料理をご馳走してくれました。
おばぁーが作っている野菜をいつも頂けたので
買うのは肉と米くらい。
魚介は雇い主さんとよく獲りにいっていました。
日当の相場は５,０００円～６,０００円くらい。
島内ではお金を使わなくても楽しめるので貯金できていました。
おばぁーの畑
雇い主さんは海人でした。
海が大好きで漁師になりたいくらい。
素潜りが好きで、若いころ農作業中に呼吸を止めて訓練をしていたそうです。
船を持っていて離れた素潜りポイントに行くこともできるし
船釣りなどにも連れて行ってくれました。
夏が近づいてくると日中はとても暑くなります。
畑で作業していると
「もう限界、海行くぞ！」と日中はよく海に連れて行ってくれました。
おばぁーはヤギを飼っていました。
すごく可愛がっていて
好きな草だけ採ってきて与えるので
そこらの草は食べないVIPなヤギたち。
出産にも立ち会いました。
昔は自分たちで捌いてお祝いに食べていたようだけれど
法改正によって自分で屠畜できなくなり
可愛がるだけ。
食べる分は冷凍ヤギを購入。
他の農家にも全国から集まってくるので
友達が増えて楽しいです。
輪になって
沖縄民謡を
三線と共に歌って踊って
全国から集まったアルバイトメンバーと
５月に行われる「伊江島海神祭パーリ」に出場したり
みんなで海水浴に行ったり
地元のフットサルチームに加入して練習したり
楽しい事いっぱいでした。
今年もアルバイト募集しています。
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