小説太郎のブログ

小説太郎のブログ

ぽつぽつと拙い小説を書いていきます。

Amebaでブログを始めよう!
さぁ。行くか。と、重い足を無理矢理前に出そうとした俺の背中に小鳥みたいな声が当たった。

「おと~ん~いってら~」

息子の哲也だ。歯ブラシを口に引っ掛けながら幼稚園の黄色い防止を被り、パンツいっちょで玄関に立っている。おそらくねぼけているのだろう。その目は眠気で今にも閉じそうだ。

「てっちゃ~ん。今日も可愛いなぁお前は~」

つい猫なで声になってしまって、せっかく玄関から一歩踏み出した足を再び玄関に戻してしまった。俺の出勤時の心の重さを唯一軽くしてくれるのが哲也の存在だ。世間は俺のこの哲也に対する愛情を過保護だとか親バカと言うかもしれないが、そんなもん知るか。可愛いものは可愛いのだ。愛おしいのだ。