前回は四半期PERというものをご紹介しました。
四半期単位でバリューを測れるのに、四半期PERというファクターを紹介しました。
実際、5分位分析ではかなり高い効果を発揮したので、面白いファクターだと思います。
※なお、前回、PERの5分位分析について質問を受けたのですが、
PERをそのまま分析対象にすると、マイナスPERも含めることになって、
計算上、問題が起きます。
そこで、一度、PERの逆数である益利回りというものに変換してから行っています。
益利回りについては、以前のブログ記事を参照ください。
今回は、更に1歩進めて、この四半期PERを利用して、
四半期割安率(仮称)というものを求めてみたいと思います
(※四半期成長率と名前が間際らしいので、違う名前にするかも…)
コンセプトは、異なる四半期の間で、どのくらい割安になったのか、
その率を示したものです。率が大きい程、割安の度合いが大きくなった、
つまり、お得感が出たでの買いということになります。
異なる2つの期間の四半期PERを次のようにします。
変化前:四半期(t)PER
変化後:四半期(t-1)PER
この2つの期間でどのくらい割安になったのか、その考え方は単純です。
2つの四半期間において、両方の差の値を見れば良いだけです。
数字がマイナスになれば、四半期単位で割安になったことを示します。
さらに小さくなればなるほど、割安の度合いが大きいことになります。
ただし、ここでもマイナスPERが出てきたりすると面倒なので、
PERではなく、その逆数となる益利回りを使って割安さを測ることにします。
かなり式がスッキリしました。
こちらだと数字が大きいものほど、
割安の度合いが大きくなったと判断できます。
変化率の式 (変化後-変化前)÷変化前 にも似てますね。
これを四半期割安率と呼ぶようにします。
この四半期割安率は、四半期成長率と同様に、
分子の部分を
前年同期ベース:四半期(t)利益-四半期(t-4)利益
前四半期ベース:四半期(t)利益-四半期(t-1)利益
前4四半期ベース:四半期(t)利益-直近4四半期平均
※最後のものは、まだちゃんと解説していないのでいずれ解説します
という具合に派生させることが出来ます。
では、これらを5分位分析するとどんな結果が出るでしょうか?
全部行うと量が多くなるので、
前年同期比ベースのものを4つの市場を対象に行ってみます。
■長期2005年~2023年
■2021年~2024年(直近1/26まで)
この四半期割安率、
スタンダードとグロースに対して非常に有効ですね。
つまり、成長株市場における成長バリュー株を探ろうとする際には、
この四半期割安率がかなり強みになるかと思います。
一口にバリューと言っても、かなり突っ込んだアプローチ方法もあり、
こういうファクターでスクリーニングして探していくと
現在上昇中の銘柄が、何故上昇しているのか?まだ上昇余地があるのか?
など多角的に分析できますね。
次回アップする週末の値上がり率ランキングには、
四半期成長率と一緒に、四半期PERや、四半期割安率も記載してみます。
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