我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

 

本日より、千葉県議会は予算委員会が始まりました。

初日の総括質疑である本日は千葉テレビにて生中継されまして、私の質疑もしっかりと流れ、皆さんからたくさんのご連絡をいただいております。

 

 

本日の予算委員会では

①児童虐待問題

②道路問題(新大利根有料道路無料化による交通渋滞の解消)

について答弁を含め15分間の質疑を行いました。

※明日、明後日も15分ずつ行います。

 

まず、千葉県野田市で小学校4年生の女児が父親の虐待で死亡した事件についてです。

女児が自分の父親に繰り返し虐待され、何度も「SOS」を発していたにもかかわらず、行政機関の不手際等が重なり最悪の結果となった痛ましい事件。

 

まずは一時保護解除したプロセスや理由を県から答弁をもらいましたが、親族との生活を条件に一時保護を解除した後、平成30年2月28日に児童相談所の援助方針会議が開催され、その際に虐待の再発は認められないとして両親のもとに戻すことを認めており、今年に入って1月7日から長期欠席していたにも関わらず、家庭訪問を行わなかったなど、解除後のフォローや両親のところに戻してしまったことに関しては問題があったと言わざるを得ません。

 

いくら親がもう虐待をしない、と表面的には言っても、虐待をしていた同じ親の元に帰すということがどういうことであるのか、危機意識をもっていただきたい、と厳しく発言しました。

 

 

他にも、警察と児童相談所の連携強化として、警察と児童相談所の間における児童虐待事案の全件共有についても既に他県でも行っていることなので、児童虐待事案をすべて警察に情報提供するにあたり、課題を浮き彫りにして、検討していただきたいと要望。

 

全ての情報提供によって危険な兆候を警察が把握すれば、ただちに家庭訪問を行うなどして、早期に虐待を摘発できることが可能になります。

 

千葉県は児童相談所の組織体制を強化する方針を示し、2019年度から県内6か所の児童相談所すべてに警察OBや弁護士を非常勤で配置していく、ということを明言しておりますが、現状では3児童相談所に弁護士が配置されているとのこと。

 

しかし、現在は非常勤で週に1回と聞いています。相談対応件数が全国的にトップクラスである児童相談所に週1で対応できているのかという点も含めて改善してく必要がありますし、非常勤という形のみならず、すぐに弁護士に相談できる体制強化・改善などに取り組んでいただきたいです。

 

また、今回の事案は女児が父親からの暴力を訴えた秘密厳守の学校アンケートの写しを野田市教育委員会が威圧的な態度で迫ってきた父親に屈して渡してしまったことも今回の事件の大きな引き金にもなったと考えられます。

茨城県では高圧的な保護者に対応するため、ロールプレイングを取り入れた現場立ち入り訓練を実施しています。

千葉県では年に1回やっているとのことですが、この研修も幅を広げて、子供たちと接する関係機関がすべて参画できるような研修や訓練をお願いしたい。それぞれの組織が縦割りだから、ということはもはや通用しないので横ぐしでの訓練を願いました。

 

また、野田市が2月19日に開催した要保護児童対策地域協議会実務者会議において、柏児童相談所の職員が途中退席したとの報道があったことにも触れまして、野田市とのコミュニケーション・調整をしっかりと行っていただくよう言いました。

 

最後に問題視したのは児童相談所の執務環境についてです。千葉県が管轄する6つの児童相談所への虐待相談は平成29年度に6、811件と東京、大阪、埼玉に次いで4番目に多く、特に今回の事件に関わっている柏児童相談所ですが、虐待相談対応件数は平成20年度は598件であったのに対し、平成29年度は1、742件と大幅に増加をしています。

こうした増加傾向からも千葉県は平成29年度から平成33年度の5年間で約200の職員を増員することになっており、来年度も児童福祉司や児童心理司を35人増やすことになっています。柏児童相談所は平成27年は61人であったのに対し、平成30年には96名と着実に増えています。やはり柏児童相談所の執務環境も改善を行っていかなくてはなりません。

 

私はこの事件に対しては責任の所在などよりも、社会を構成するすべての大人が子どもを虐待から守るという1点に絞って関係機関が「虐待」という犯罪から子どもを守る実効性ある対策をとることが最優先であると考えます。

 

次に道路問題についてです。

 

 

国道6号と県道守谷流山線に挟まれた我孫子市根戸・久寺家・つくし野地区内で地域内において渋滞が生じています。

 

その背景として、近年では国道16号の慢性的な渋滞により、主要地方道我孫子関宿線がバイパス的な役割をしておりましたが、平成22年4月には新大利根有料道路が無料化されたことにより茨城県方面から流入する交通量が増加していると考えられます。

           

水野:新大利根橋有料道路の無料開放前後で、県道守谷流山線の交通量はどのように変化したのか?

 

県答弁:平成27年度における県道守谷流山線柏市布施地先の午前7時から午後7時までの12時間交通量は約12,600台であり、無料開放前の平成17年度と比べ1.7倍に増加している。

 

 

水野:1.7倍とのことで、渋滞を避けるために我孫子市根戸・久寺家・つくし野地区内に流入しているものと考えられます。

県道守谷流山線 柏市布施入り口交差点の渋滞について、県はどう把握しているのか。

 

県答弁:県道守谷流山線柏市布施入り口交差点では朝夕を中心に渋滞が発生。詳細な交通状況を調査・分析した結果、茨城県方面から国道6号方面に左折する車両が多いことが渋滞の要因であると判明した。

 

水野:地域としては早期に結果をまとめて対策をしてほしいと考えているところ。茨城県方面からの車両が国道6号方面に左折する割合が多いことが原因ということで、県道守谷流山線 柏市布施入り口交差点における左折レーン設置の検討状況はどうか?

 

県答弁:渋滞の解消のためには茨城県方面から国道6号方面に左折レーンを設置することが効果的であり、現在、左折レーン設置に向けた交差点詳細設計と設置の支障となる歩道橋の改修設計を行っている。

 

渋滞を避ける車の交通量が増え、住宅街に入ってくる車両が増えると住民や子供たちや高齢者の歩行に大きな危険性を及ぼしている。

ぜひとも地元市と協力し合いながら、課題の解決に努めていただきたいと要望し、本日の予算委員会の質疑を終えました。

 

 

明日は教育現場の環境改善と質の向上、さらには女性公務員の登用について質疑を行います。