こんばんは、日本に帰国しました。

水野友貴です。


空港に行くぎりぎりまでイギリスにて

在英日本人の方の講演を拝聴し(下段に内容記載)、

とにかく国内視察でもここまでできないのではないか、

というほど朝から晩まで視察びっしりの工程で、

毎日のブログ、報告作成、荷造りで

さすがに睡眠不足です。


英国に約一週間おりましたが、

本当に充実した視察となり、

ここまで内容の濃い調査・研究できたのは

約6年市議時代も含めて議員になってから

初めてでした。


全くといっていいほど自由な時間がなかったため、

いわゆる観光名所は移動中に「見えた」程度でした(笑)。


ロンドン市庁舎前で集合したときに2~3分の時間で

テムズ川に架かる市庁舎近くのタワーブリッジを

バックに1枚写真を撮りましたひらめき電球


英国

さて、最後の調査・研究報告へとうつります。


本日は午前中に在英日本人で英国でコンサルタント会社を

経営されている西川千春さんの英国の生のビジネス現状・

「英国への企業進出」についてお伺いしました。

西川さんはロンドン五輪で通訳チームリーダーも

務められました。


高成長を続けている英国ですが、

何故ビジネスは英国を目指すのか、

Brexit(EU離脱)の影響、

公共事業における官民共同の考え方等、

客観的視点から詳細にお話しいただきました。


英国


まずビジネス拠点としての英国のメリットですが、

以下のようなことが挙げられます。


●英語(世界共通語はやはり英語)


●シンプルなプロセスと規制の少なさ

 →英国はcommon law(慣習法):ルールありきの日本とは

  異なり、英国の慣習法ではまずはじめに新しいことを

  進めてみるという精神であり、英国のルールは最小限で、

  ルールありきの日本はそもそもメンタリティが異なります。

 →サッチャー政権以降、海外企業はwelcome!

 →起業しやすい環境(2日くらいでできる、資本金聞かない)


●高度なサポートサービスの充実

 →会計士や弁護士等が抱負であり、費用もレベルも世界一

 

●人材

 →世界中から人が集まる:multicultural(国際的)

 →人種差別しない

  (履歴書に写真、年齢、性別を入れてはいけない)


●税制

 →法人税が安い(更に安くしようとしている)


●金融センター

 →ロンドン金融街 the city がある:資金調達でメリット有


●イギリス、ロンドンというブランドの強さ

 →日系企業ではゲームやクリエイティブ系、

  日本食レストラン等が進出。


官民共同事業に対する考え方ですが、

そもそも日本と英国では雇用体系が違います。


日本は自分の仕事を紹介する際に所属会社

を伝えますが、英国では職業を伝えます。

つまり自分がしている仕事内容に対して

「プロ意識」を持っているわけです。

これは米国でもそうですね。

日本のホワイトカラーは生産性がとても低い・・・


官の仕事をする際に日本は○○から出向

という形をとりますが、英国では民間のプロを

雇用するというシステムです。

正式雇用することもあります。

ただし、現在英国で問題となっているこのPFI方式、

短期的にはコストが下がるとはいえ、

長期的に見ると莫大なコストがかかっている

という報告が出てきており、全体的なコスト費が

大きな課題となっています。


しかし、保守党政権が続く限り、この方式が

変わることはないでしょう。


以上、西川氏からのご講演でした。

 

英国は税が高いとはいえ、福祉国家の典型です。

いわゆる「ゆりかごから墓場」までと言われるように

健康保険医療(病院等)は無料です。

医者や医療従事者等も国家公務員です。

病院もほぼ国立です。

つまり、老後の心配はないためにイギリス人は

貯金する概念・習慣がなく、

稼いだお金を使い切るために経済が好調という見方も。


このあたりも日本の参考になります。


今回の海外視察で感じたことは

全ての事象に対して政治的背景が

かなり影響しており、Brexitの影響がまだまだ

誰にも予想できないことや

短期的に市場が揺らぐであろうことから、

引き続き注視していきたいと思います。


それにしてもどこに行っても驚かれたのが、

私が政治家であることでした。

日本にこんなに若い女性の政治家がいるとは

思いもしなかったとのことで

皆さん、職員だと勘違いしていました(笑)。


20代から選挙を勝ち抜いて政治を男性議員と

一緒にやっていることや、

特に日本は男社会であることは世界的に有名であるので、

ぜひとも頑張って欲しい、というエールを

現地の皆さんからたくさんいただきました!


やはり、私が個人的にフランクな欧米感覚ですので、

とても過ごしやすかったです。

欧米的じゃないとおそらくこのドロドロした

日本の政治の男社会でやっていけないのかもしれないので、

こういう性格でよかったです(笑)。