皆様、こんばんは、水野友貴です。
本日はとても寒かったですね。
私が市役所から都内に向かうときは雪がパラパラと降っておりました。
さて本日は政治経済勉強会でした。
大阪府・市特別顧問・慶應義塾大学総合政策学部教授 上山信一氏に
「大阪維新から考えるニッポンの改革―"チーム橋下”の戦略と発想―」
をテーマにご講演いただきました。
100名以上がご参加くださり、皆様とても興味深かったと
早速たくさんの感想メールをいただいております。
ちなみに今日は受付のお手伝いに
慶應大学・昨年度ミスSFCの奥田綾香ちゃんが来てくれました!
就職も決まり、4月から社会人とのことで
これからさらに楽しみです。
さて、私は上山先生に20代・女性・完全無所属・会派に所属していないことなど
市議として現在ぶち当たっている壁についてアドバイスをいただき、
さらにやる気が出ました!
それはさておき、私は上山先生のヘルプでしたので、
きちんとしたメモをとっておりませんが、
印象に残った内容をこちらで書きたいと思います。
いつもより少々長くなりますが、ご了承くださいませ。
まず橋下市長がなぜ府知事から市長になられたのか?
大阪においては知事よりも市長の方が偉いということは
大阪では小学生でも知っていることなんだそうです。
大阪のGDPと人口の半分以上は大阪市で、
場所もいいところは全部大阪市。大阪府は周辺だけで、
あんこと皮みたいなもので、大阪全体を変えるには
大阪市を変えていかないと再生ができないとのことでした。
次に大阪府の現状です。
〈ワーストランキングにおける大阪府の位置〉
・「安心・安全」「健康・いのち」「生活・暮らし」:だいたい全国ワースト3位以内。
・失業率は関西で最低。
・生活保護の伸び方も異常。
・ホームレスが東京より多い。
・犯罪日本一。
・女性の就業率も全国大都市では断トツに低い。
・大学進学率も低い。
・学力テストの結果も低い。
・ボランティアもしない。
・リサイクル率も低い。
・ゴミ排出量も多い。
大阪は大変な状況なわけです。
こういったことから選挙の盛り上がりは橋下人気ではなく生活がとても大変で、
とんでもない状況だからこそとんでもない市長でなければならない
というお話が印象的でした。
〈大阪維新の会:所得と雇用を確保する3つの戦略〉
①日本は規制が多くてグローバル競争に負けている。
理想は上海やシンガポールであり決して東京みたいになりたいとは思っていない。
大阪は自由都市として売っていきたい。
②空港が非常に大事で24時間夜中でもいつでも降りられる空港に。
飛行機は24時間が大事であるが、国の政策が間違っていて
伊丹を残して神戸まで作ったので関西新空港がなかなか飛び立てない。
空港アクセス鉄道が整備されていない。
③ナレッジワーカーが住みたくなるような都市にしないといけないのに、
犯罪発生率が高い。市役所の雇用を残すため、町の中の再開発が進まない。
大阪維新の会が目標とするのは、住み易くて、規制が少なくて、
交通が便利な町にする都市再生政策。
日本国の政局には興味がない。できれば独立したい。
どうしたら独立できるか考えて仕方なく選挙をやっている。
要は「衰退対策」であると。
次にみなさんが一番気になっている大阪都構想についてです。
〈大阪都構想の内容‐3つの要素〉
(1)分権化
大阪市役所を解体して8~10の特別自治区にする。
→ 大阪における道州制と考えていい。
これは福祉や教育などの対人サービスはスケールメリットがなく、
大きすぎるのは非効率なわけです。
地元密着型で地域の特性があるので、
それぞれの特長に合わせた住民サービスを提供するには分権化が必要。
(2)民営化
地下鉄、バス、水道、ゴミ、病院、大学など(公務員が直営でやらない)
(3)集権化
都市計画、交通インフラ投資
→京都から大阪港につながる高速道路が
地元の市議会議員が建設阻止したため途中で止まっている。
空港連絡鉄道を延ばしていく話も大阪市議会にかけると自分の選挙区の駅に
止めたがるので各駅停車になってしまい高速道路にならないとのこと。
こういう話は広域で進めないと前にいかない。
お話を聞くと、大阪を全く東京都庁にはしたくはなく、
地方自治法で特別自治区が持てるのは
「都」という制度だけなので「都構想」というだけなんです。
つまり、強い都庁・優しい基礎自治体を目指すのが
大阪都構想!
ちなみに大阪維新の会は中央政党ではなく地域政党です。
そのため政党助成金を国からもらっておらず、
地元で上がる寄付の金だけでやっているプロジェクトチームです。
目的志向型の地域政党なので、関係ないことはやらず
目標を達成したら解散することを公言しています。
ちなみに2015年に「都」にしたいと
改革を進めております。
大阪維新の会はどこの政党と連携とかそういうことではなく、
自治法改正に賛成してさえくれれば、どこであろうとみんなお友達で、
反対するのであれば刺客を送り込んで邪魔を排除するだけ、
という非常にシンプルな考え方。
同じ日本に住んでいるとは思えないほど、
大阪ではすごいスピードで物事が進んでいる・・・
とても触発された講演となりました。
来月の勉強会が決定しましたらまたお知らせしますので、
皆様、是非ご参加くださいませ。