「もっと好きに…って、え、今、櫻井くん僕のこと…」


「はい。雅紀さんって呼びましたけど…あれ?嫌でした?」  


「嫌じゃない。嫌じゃないです」


「ふふ。じゃあ、雅紀さんも俺のこと、名前で呼んでくださいね」


「それじゃあ…翔くん…は風間と同じだしなぁ。そうだ、翔ちゃん…はどうかな?」


「ふふ、俊介さんと同じなのは嫌なんですね。二宮も俺のことを翔ちゃんって呼びますけど」


「えっ、そうなの?じゃあ…翔。翔って呼ぶのはどう?」


「ふふ、いいですよ。翔って呼んでください」


「…翔」


「はい。雅紀さん」


「翔」


「雅紀さん」


「くふふ」


「ふふふ」


名前で呼び合えるのが嬉しくて、お互い何度も呼び合っては笑い合っていると


「ねぇ、お2人さん。俺がここにいること忘れてない?」

 

少し膨れっ面をした俊介さん。


「あぁ、ごめん。忘れてたわ」


「うわ、酷い言い方。翔くんは?翔くんは俺がいること忘れてなかったよね?」


「うふふ。ごめんなさい、俊介さん。忘れてました」


「うわぁ、翔くんまで。俺、せっかく湿布持ってきてあげたのになぁ。肩に貼らないと痛いんじゃない?」


「あ、嘘です。嘘、嘘。俊介さんごめんなさい」


「あはは、冗談だよ。翔くん、はい湿布。まさきさんに貼ってもらいなよ」