「うわ、でっか…」

「うん、大きいねぇ」

 

灯台の側まで行って上を見上げると、青い空に灯台の白がよく映えている。


「上の方、人がいますね」


「そうだね。中から上に行けるのかな」


相葉さんと灯台の中へ。灯台の中は思ったよりも広くて、何人かが中の螺旋階段を登っている。


「長い螺旋階段だね」


「そうですね。ずうっと上の方まで続いてる」


「じゃあ、ゆっくり登って行こうか」


相葉さんに手を引かれながら、ゆっくりと螺旋階段を登っていく。途中、上から降りてくる人たちとすれ違いながら、長い螺旋階段を登りきる頃には、足がパンパンになっていた。


「ふぅ、やっと着いた…」


「はぁ…結構、キツかったですね。俺、足がパンパンです」


「僕もだよ。やっぱり運動不足かなぁ」


「俺は完全に運動不足です」


「櫻井くん、外に出てみようか。きっと見晴らしが良いはずだよ」


ドアを開けて外に出ると、目の前には空の青と海の青が広がっていて。手すりの側まで行くと、周りの景色がよく見える。


「うわぁ、凄く綺麗だぁ」


「うん。真っ青だねぇ。ほら、向こうに船が見えるよ」


「あ、本当だ。船が見える。凄ぇなぁ…」


「くふふ。櫻井くん、ぐるっと周ってみようか」