あっという間に週末になり、今日は相葉さんとドライブデート。
朝からいいお天気で。昨日見た天気予報でも気温が高くなるって言ってたから、Tシャツに半袖シャツを羽織って、ジーンズとスニーカーを合わせてみた。
「カジュアルすぎたかなぁ…」
駅前で相葉さんを待つ間、目の前を行き交う人が皆オシャレに見えて、自分だけがイケてないようなそんな気分になる。
「もう少しわかりやすい所に立っていた方がいいかなぁ。どうしよう…ドキドキしてきた」
1人でぶつぶつ呟きながら、キョロキョロしながら待っていると、黒いSUVが目の前に停った。
「櫻井くん、おはよう」
薄い色のサングラスを外しながら車から出てきたのは相葉さんで。
「相葉さん、おはようございます」
「ごめんね。待たせたよね」
「いえ、そんな待ってないです」
「さっそくだけど、櫻井くん、乗って」
相葉さんが助手席のドアを開けてくれたから、軽く頭を下げて車に乗り込んだ。
「今日は、僕の行きたい場所でいいかな」
「あ、はい。あの…おまかせします」
「ふふ。じゃあ、出発するね」
サングラスをかけた相葉さんがふんわりと笑って。2人を乗せた車がゆっくりと動き始めた。